釣った魚興味ないなら「釣りの聖地」買い取りへ

  • 魚の買い取りサービスについて説明する松尾さん
    魚の買い取りサービスについて説明する松尾さん

 全国に鮮魚を販売している長崎県新上五島町の通販会社「五島列島上五島SHOP」が今月下旬、町内の釣り客から魚を買い取るサービスを始める。

 釣り客が餌代などの一部を賄えるようにすることで「釣りの聖地」ともいわれる同町への誘客を後押しし、魚の仕入れ先の拡大にもつなげたい考えだ。同社は「人口が減っている島を元気にしたい」と意気込んでいる。

 発案したのは同社代表の松尾剛士さん(46)。以前、通販大手「アマゾンジャパン」に勤務していた松尾さんは、2016年に退職して福岡市からIターンし、経験を生かして起業した。

 買い取りサービスを思いついたきっかけは、長崎港の旅客ターミナルで見た風景だった。釣り客がクーラーボックスを持っていないことを不思議に思い、約100人に聞き取ったところ、釣り上げた魚には興味があまりないことが分かった。

 魚の出張買い取りに向け、現在、釣り客の位置情報が分かる専用アプリを開発中だ。希望者にはアプリをダウンロードしてもらった上で、電話で依頼を受ける。価格は市場を参考にして決めるが、キロオーバーのマダイなら1000円を超える可能性もあるという。

 同町では今月24~27日にチヌ釣りの全国大会が予定されており、初日に合わせてスタートし、大会で釣れたチヌ以外の魚も買い取る。アプリは6月1日の運用開始を予定し、買い取った魚は通信販売する。

 今月15日、長崎県庁で記者会見した松尾さんは「買い取りによる一番の狙いは島の活性化。釣り客が増え、宿泊や土産品の業界が潤えば」と期待を込めた。

 買い取りの時間は午前8時~午後6時で、年中無休。問い合わせは同社(0959・42・5240)へ。(坂田元司)

2018年5月17日10:35 Copyright © The Yomiuri Shimbun