小平・高木快挙 日本の底力示した同時メダル

 2人そろってのメダル獲得をたたえたい。

 平昌冬季五輪のスピードスケート女子1000メートルで、小平奈緒選手が銀メダルを獲得した。金メダルには惜しくも届かなかったが、世界記録保持者らしい力強い滑りを見せてくれた。

 高木美帆選手も銅メダルに輝いた。1500メートルの銀メダルに続く見事な成績である。

 小平選手は2014年ソチ五輪でメダルを逃した後、スケート王国のオランダに練習拠点を移した。異国で強豪にもまれ、心身のたくましさが増した。

 あくなき向上心が、メダルをたぐり寄せたと言えよう。500メートルでは金メダルを期待したい。

 高木選手は中学生で10年バンクーバー五輪に出場した。逸材と言われたが、ソチ五輪には出場すらできなかった。その屈辱が成長の原動力となったのだろう。

 日本選手の相次ぐメダル獲得はうれしい限りだ。高梨沙羅選手はスキージャンプ女子ノーマルヒルで銅メダルを手にした。ソチ五輪では金メダルの最有力候補と注目されながら、4位に終わった。

 あの悔しさを晴らす舞台で、念願の金メダルには手が届かなかった。しかし、美しいジャンプだった。競技後、涙を浮かべ、「最後に一番いいジャンプが飛べた」と語ったのが印象的だった。

 男子選手の活躍も素晴らしい。ノルディックスキー複合個人ノーマルヒルで、渡部暁斗選手は銀メダルだった。課題のジャンプで3位につけ、距離での逆転を狙ったが、一歩及ばなかった。それでも、ソチ五輪に続く銀は立派だ。

 スノーボード男子ハーフパイプの平野歩夢選手も2大会連続の銀メダルだった。最高難度の大技を連続して成功させ、カリスマ的存在である米国のショーン・ホワイト選手を脅かした。まだ19歳だけに、さらに飛躍できるはずだ。

 男子モーグルの原大智選手は、攻撃的な滑りで銅メダルを獲得した。この競技でのメダルは、02年ソルトレークシティー五輪の里谷多英さん以来で、男子では初めてだ。意義あるメダルである。

 残念なのは、ショートトラック代表の斎藤慧選手がドーピング検査で陽性反応を示したことだ。

 抜き打ち検査で、利尿作用のある禁止薬物が検出され、暫定的な資格停止処分とされた。「身に覚えがない」というが、陽性反応が出た事実は重い。

 ドーピング違反に問われれば、今までの努力が水泡に帰す。選手は細心の注意を払ってほしい。