新潟女児殺害 登下校中の安全をどう守るか

 登下校中の子供が標的となる凶悪犯罪を防ぐすべはないのか。事件が投げかけた課題は重い。

 新潟市西区の小学2年生の女児(7)が犠牲になった殺人・死体遺棄事件で、現場近くに住む会社員の男(23)が新潟県警に逮捕された。

 女児は7日午後、一緒に下校した友人と別れた後に行方が分からなくなり、その日の深夜に、JR越後線の電車にひかれた状態で発見された。司法解剖の結果、窒息死と判明し、県警は殺害後に遺棄されたと断定した。

 男の逮捕容疑は、遺体を線路上に横たえ、電車にひかせた死体遺棄・損壊だ。女児殺害への関与も認めているという。供述通りとすれば、残忍というほかはない。遺族の心痛はいかばかりか。

 県警には、動機などの徹底解明を求めたい。自白頼みにならぬよう慎重な裏付け捜査が必要だ。

 男の自宅は遺棄現場から70メートルしか離れておらず、女児宅からも110メートルと近い。同じ地域の極めて狭い範囲で起きた事件だけに、住民の動揺も大きいだろう。

 周辺では、以前にも不審な男に子供が腕をつかまれることがあったという。地域の防犯体制に死角はなかったのか。

 登下校中の児童を狙った犯罪は後を絶たない。昨年3月には、千葉県松戸市のベトナム国籍の女児が殺害され、通学していた小学校の保護者会の会長だった男が逮捕、起訴されている。

 これまでも子供を一人にさせないための対策は講じられてきた。文部科学省によると、2015年度時点で、全国の小学校の9割で保護者らによる同伴や見守り活動が実施されている。児童が集団で登下校する学校も6割に上る。

 新潟市の小学校の通学路でも見守り活動が行われていたが、女児が消息を絶った地点付近には、目が届いていなかった。危険な箇所が対象から漏れていないか、各地で再点検を急ぐべきだ。

 無論、全ての通学路を見守ることは難しい。集団下校でも、児童が一人になる時間は生じる。対策の限界を前提に、自衛の意識を子供に持たせることも大切だ。

 防犯ブザーの携行を習慣付け、使用法を習得させる。商店など、緊急時に逃げ込める場所を教えておく。こうした指導を学校や家庭で徹底せねばならない。

 今回の事件では、防犯カメラの当日の画像などから、男の車が現場周辺を走行していたことが確認された。犯罪の抑止力としても、その機能をより役立てたい。