都議選「自衛隊としてお願い」防衛相…発言撤回

  • 発言撤回を表明する稲田防衛相(27日午後11時36分、国会内で)=上村健太撮影
    発言撤回を表明する稲田防衛相(27日午後11時36分、国会内で)=上村健太撮影

 稲田防衛相は27日、東京都板橋区で開かれた都議選の自民党候補の集会で、「防衛省、自衛隊、防衛大臣、自民党としてもお願いしたい」と発言した。

 自衛隊法では、選挙権の行使を除く自衛隊員の政治的行為は制限されている。発言は自衛隊が組織的に特定の候補を応援すると受け取られかねず、稲田氏は同日夜、発言を撤回した。辞任は否定し、職務を続ける意向を示した。

 稲田氏は集会後、記者団に「(陸上自衛隊の)駐屯地も近く、防衛省・自衛隊の活動に地元の皆さまにご理解、ご支援を頂いていることに感謝の気持ちを伝える一環としてそういう言葉を使った」と釈明したが、発言は撤回しなかった。

 しかし、発言への批判が強まったことを受け、同日夜、国会内の事務所で「誤解を招きかねない発言に関して撤回をしたい」と記者団に語った。「防衛省・自衛隊に限らず、政府の機関は政治的にも中立であって、特定の候補者を応援することはあり得ない」と強調。「これからもしっかりと職務を全うしていきたい」と述べ、辞任は否定した。

 これに対し、野党は批判を強めている。民進党の蓮舫代表は27日夜、「防衛相の地位にありながら自衛隊を政治的に利用した。(自衛隊を)私物化するもので看過できない。即刻辞任すべきだ」とコメントを発表した。共産党の小池書記局長も「最も中立的でなければならない自衛隊を選挙のために利用するのは言語道断だ。即刻辞職すべきだ。安倍首相も放置するなら同罪だ」とコメントを出した。