全32の1人区対決がカギ…自民と野党統一候補

  • 候補者らの第一声を聞く大勢の有権者ら(22日午前10時32分、さいたま市で)=伊藤紘二撮影
    候補者らの第一声を聞く大勢の有権者ら(22日午前10時32分、さいたま市で)=伊藤紘二撮影

 22日公示された参院選で、野党は32選挙区ある「1人区」(改選定数1)全てで候補者を一本化し、自民党候補に挑む。野党が力を糾合できるのか、それとも前回1人区で圧勝した自民が再び強さを見せるのかが、与野党の勝敗の行方を決めることになりそうだ。

 自民党は前回2013年参院選の1人区(当時は31選挙区)で、「29勝2敗」と圧勝し、比例などを含めて党全体で65議席を獲得した。一方、第1次安倍内閣当時の07年参院選では、1人区は「6勝23敗」で、党全体でも37議席と歴史的な惨敗を喫し、安倍首相退陣のきっかけにもなった。

 首相は今回、「与党で改選議席の過半数(61議席)」を勝敗ラインに掲げ、「決して低い目標ではない」と訴えている。自民党選対幹部は「1人区は、前回には届かなくとも、20勝以上すれば、首相の勝敗ラインはクリアできる」と計算している。

 1人区は、都市と地方の「1票の格差」是正に伴い増加傾向にある。今回導入される「鳥取・島根」「徳島・高知」の合区を含む32選挙区は、過去最多だ。残る2~6人区の13選挙区では、与野党が議席を分け合うケースも多いため、1人区の結果は与野党の勝敗を左右しやすい。

 民進、共産、社民、生活の野党4党は、「政権批判票の受け皿を一つにしなければ自民に勝てない」(民進幹部)と判断し、統一候補を擁立した。32人の内訳は、無所属16人、民進党公認15人、共産党公認1人。

 13年参院選で、各野党の候補が得た票を単純に合算すると、今回から1人区となった選挙区を含め、宮城、山形、三重など7選挙区で野党が自民党を逆転する。4党は今年4月の衆院北海道5区補欠選挙で統一候補を擁立し、自民党に敗れはしたものの、善戦した。「1人区では自民といい勝負になりそうだ」との自信を持っている。

 野党にとっての問題は、与党からの「民共」批判をかわせるかどうかだ。民進、共産両党の政策の違いは大きく、「野党連立を組むのか、参院選後の責任ある政治の姿が見えない」(山口公明党代表)といった指摘を受けている。岡田民進党代表は当面の共産との連立を否定するだけで、将来像は示せないでいる。