岡田流の責任に波紋…「三重で敗れれば」発言

 民進党の岡田代表(衆院三重3区)が26日に参院選三重選挙区について、「敗れれば次の代表選に出馬しない」と発言したことへの波紋が広がっている。

 参院選全体についての責任を曖昧にしたまま、個別選挙区の勝敗に進退を懸けたことに、党内からは「ちぐはぐで、分かりにくい」との声もあがっている。

 岡田氏は27日、遊説先の奈良県五條市で「落選するようでは責任を感じる。同じ三重県の人間として申している」と述べ、改めて三重選挙区で民進党候補が敗れた場合、9月に予定されている党代表選に出馬しない意向を表明した。

 岡田氏の発言は、地元を引き締める狙いがあるとみられる。三重選挙区は、民進党の前身である民主党の「金城湯池」として知られたが、前回2013年参院選ではベテラン議員が自民党新人に敗れた。

 読売新聞社の参院選序盤情勢調査によると、今回も民進、自民両党が接戦を演じている。それでも岡田氏が自らの進退を懸けたのは、「三重で負けるなら、参院選全体でも惨敗する」(民進党幹部)という危機感の裏返しとも言えそうだ。

 一方で、参院選全体についての責任論は曖昧なままだ。岡田氏は「与党による改選定数の過半数(61議席)獲得」を野党4党で阻止することを目標に据えている。しかし、達成できなかった場合の対応は、「全責任を負う」と述べるにとどめている。党単独の勝敗ラインについても、ダンマリを決め込んだままで、党内からは「与党の過半数を阻止できなくても、三重で勝てば、代表に居座るのか」(若手)と冷ややかな声も出ている。

 民進党内では支持の伸び悩みから、改選議席45の維持は容易ではないとの見方が多いが、岡田氏周辺は、前回選で民主党が獲得した17議席と改選議席45の「中間値」である「30議席前後」を党単独の勝敗ラインに掲げている。ただ、改選定数1の「1人区」では、野党の候補を一本化し、計17選挙区で公認候補の擁立を見送ったため、民進党単独の目標を設定しづらいという事情もある。

 対する与党は、岡田氏の曖昧さを攻め立てている。世耕弘成官房副長官は27日の記者会見で、「地元選挙区に進退を絡める前に、党の議席目標を明確に示すのが先だ」とかみついた。自民党の小泉進次郎衆院議員も青森市での街頭演説で、「政党のトップは国全体のことを考えないといけない。こんな野党に安定した政治ができるはずはない」と批判した。