経済政策、与野党が火花…入り乱れる野党の主張

 10日公示された衆院選では、経済政策や消費増税、憲法改正の在り方などが主な争点になる見通しだ。

 自民、公明の与党は政策的立場もほぼ同じだが、野党の主張は入り乱れている。

 ■経済・消費税

 アベノミクスの継続か転換か――。

 最大の争点である経済政策を巡り、各党は火花を散らす。与党の立場はアベノミクスの加速だ。自民党は「生産性革命」と「人づくり革命」を両輪に、あらゆるモノがインターネットにつながる「IoT」やAI(人工知能)で「経済の好循環を完遂する」と訴える。

 与党は、2019年10月の消費税率10%への引き上げも、予定通り実施すべきだとする。安倍首相は増税分約5・6兆円の使い道を変更し、国の借金返済に回す予定だった分の一部を、子育て支援や教育の充実に振り向けると公約している。

 野党は消費増税反対で足並みをそろえているが、アベノミクスの評価では温度差がある。希望の党は株高などの成果は認めつつ、規制改革は不十分だとして民間活力を引き出す「ユリノミクス」を断行するとした。共産、立憲民主、社民の3党は成果は上がっていないとして経済政策の変換を主張している。

 ■憲法改正

 首相は9条について「自衛隊の根拠規定」を追加するなどの改正論議を提唱している。希望、維新、日本のこころの3党も前向きだ。ただ、自民党と連立を組む公明党は9条改正に慎重だ。衆院選公約では「国民は自衛隊を違憲の存在とは考えていない」と明記し、自民党との違いを打ち出した。

 憲法に「教育の無償化」を明記することに関しては自民、希望、維新の3党が積極的だ。小池氏は「希望の党の存在が、これから憲法改正に向けた大きなうねりを作っていく」と改憲論議への積極姿勢をアピールしている。

 立憲民主党は公約で「安全保障法制を前提とした9条の改悪に反対」としつつ、憲法論議は進めるとした。共産、社民の両党は改憲阻止の立場を鮮明にしている。

 ■安保法・原発

 限定的な集団的自衛権の行使を可能にした安全保障関連法を巡っては、自民や公明、希望などが必要性を強調する一方、共産、立憲民主、社民は「違憲」との見解で足並みをそろえる。

 原発政策では、自民党は安全性を確保した上で再稼働させ、「重要なベースロード電源」として活用していく方針を示した。維新は「既設原発はフェードアウト」とした。公明や希望など5党は「原発ゼロ」を公約に盛り込んだが、実現時期について公明は明示せず、希望は「30年までに」、立憲民主は「一日も早く」などと違いがある。