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「逃げ恥」が記者票1位…秋の連ドラ記者座談会

 秋の民放連続ドラマの感想を語りあう、恒例の記者座談会です。初めて女性記者の参加が過半数となり、大阪から20代の新顔も参戦。ドラマ界のトレンドについていくのが精いっぱいのアラフォー男性記者2人は、たじたじとなりました。

校閲ガール 石原さとみの服装注目

  • 「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS系)では、エンディングで流れる「恋ダンス」の人気が沸騰している
    「逃げるは恥だが役に立つ」(TBS系)では、エンディングで流れる「恋ダンス」の人気が沸騰している

  記者票1位は「逃げるは恥だが役に立つ」。星野源演じる「35歳、プロの独身男」の契約妻になるガッキー(新垣結衣)がとにかくけなげで、かわいらしくて……。自分がもし、ガッキーと一緒に暮らせるなら……と、心ゆくまで妄想を楽しめた。

  私も文句なしの今期ナンバーワン。ガッキー、星野だけじゃなく古田新太ら脇役もいい味で、「情熱大陸」など別番組のパロディーもあって面白い。エンディングで出演者たちが踊る「恋ダンス」、ぜひ私も覚えてカラオケで披露したいです。みんな満票かと思いきや、あれ、一人だけ★一つ?

  あ~はいはい。原作漫画読んでないけど、もう結末わかりました。2人が一つ屋根の下で暮らして、イチャイチャしながらくっつくまでの過程を延々見させられるんじゃない?

  あちゃー、やさぐれてますね。まるで他人の幸せに過剰に嫉妬する「砂の塔~知りすぎた隣人」のタワマン(タワーマンション)に住む主婦たちじゃないですか。バブリー感にサスペンス、そして最近流行?の不倫の要素も加わって、先が気になる展開です。前クールにフジのドラマで主役を張った松嶋菜々子が今回は脇役、というか不気味な悪役で出ているのにも興味をひかれました。

  • 「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」(日本テレビ系)では、主演・石原さとみ(中央)のファッションにも注目が集まっている
    「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」(日本テレビ系)では、主演・石原さとみ(中央)のファッションにも注目が集まっている

  「砂の塔」と共に記者票2位タイは「地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子」。ファッショナブルな石原さとみが、とにかくカワイイ! 誰にでもハッキリとものを言うキャラも良いですね。

  ストーリー自体は爽快でわかりやすいのですが、に落ちない設定も多い。いくら何でも、入社していきなり大物作家(鹿賀丈史)を担当できるわけないし、派手な服装で先輩社員に平気で口答えするなんて、現実離れにもほどがあります。

  ふふふ、まだ若いな20代の(亜)さん。現実離れを気にしていたら「半沢直樹」も「家政婦のミタ」も成り立たないよ。「ありえねーっ」というファンタジーをでるのが、ドラマの楽しみ方なのだよ。

  ネット配信ドラマの大ヒット作が地上波に進出した「THE LAST COP/ラストコップ」は、とにかく昭和の刑事ドラマのような破天荒なアクションが満載。観覧車から落っこちるシーンなんか、すごかったねぇ。

  ちょっと待った! 「破天荒」は、「豪快、大胆」という意味で使うのは誤りです! 本来は「前例のないこと」という意味。そもそも「昭和のドラマみたい」と言っちゃった時点で前例あるし。

  (弥)さん、すっかり「校閲ガール」化しちゃった。でも河野悦子みたいに、先輩にはあんまり刃向かわないでね……。

視聴率トップ「IQ246」

  今回の対象作品の中で視聴率トップは「IQ246~華麗なる事件簿~」。知能指数が高すぎる貴族の末裔まつえい役の織田裕二が、今まで見たことがないようなクセのある演技で、私は好きです。ディーン・フジオカの執事役もステキ!

  うーん、織田のあの耳にこびりつく変なしゃべり方をずっと聞かされるのは嫌かな……。初回のトリックも雑で、私は★一つと思ったのですが、ディーン様がいるから★★。主役をディーン様と交代してほしい。

  織田の役名「法門寺沙羅駆ほうもんじしゃらく」、土屋太鳳の「和藤奏子わとうそうこ」の元ネタは簡単だけど、「家政夫のミタゾノ」の初回ゲスト、板尾創路が演じたオヅザメ(小津鮫)都知事はローマ字にして文字を入れ替えると「マズゾエ」というアナグラム。こんな小ネタや過去ドラマのパロディーがごった煮で、まさに深夜ドラマならでは。

  「レンタル救世主」は、沢村一樹の情けないけど熱い主人公と、藤井流星の目立ちたがり屋なチャラ男役の対比がいい感じだった。ちなみに、このドラマも「ラストコップ」も「逃げ恥」も舞台は横浜です。何か理由があるのかしら?

ゴールデンに時代劇 テレ東「石川五右衛門」

  • 市川海老蔵(左)主演の「石川五右衛門」は、テレビ東京がゴールデンで放送する久々のレギュラー時代劇だ
    市川海老蔵(左)主演の「石川五右衛門」は、テレビ東京がゴールデンで放送する久々のレギュラー時代劇だ

  「石川五右衛門」はゴールデンに時代劇で勝負するテレ東の意欲を買いたい。きんの雨が降る場面をはじめ、歌舞伎っぽい演出が見られて痛快だった。

  「カインとアベル」は期待しないで見たら、すっごく面白かった! 兄弟、恋愛、仕事の要素が色々混じり合って、結果、ドロドロ! 私の今期イチオシです。社長の息子2人を手玉に取る倉科カナの女子力の高さ、みんな見習った方がいいです。あと高嶋政伸パパの「姉さん!」というセリフにグッと来たのは私だけ? もちろん「HOTEL」を思い出したのよ。

  「Chef ~三ツ星の給食~」で、三つ星シェフが学校給食を作るまでの無理やりな展開には驚いたけど、さすがトップスター天海祐希の堂々たる存在感。遠藤憲一、荒川良々、友近とアクの強い共演陣にも食われない「メインディッシュ感」がありました。

  吉田羊主演「メディカルチーム レディ・ダ・ヴィンチの診断」は、既視感あるなと思ったら、NHKの情報バラエティー「総合診療医ドクターG」とそっくり。医療専門用語が多いのも「ドクターX」っぽいけど、スカッとする感じが足りなかったかな。

  「キャリア~掟破りの警察署長~」は勧善懲悪でわかりやすかったけど、警察も基本、階級社会でしょ。高嶋政宏演じるたたき上げ刑事が、玉木宏演じる署長に「捜査の邪魔するな!」と盾突けるのかな。私も忙しい時に仕事をふってくる(達)に、言いたいこともあるけど。

  だから、あんまり刃向かわないで……。

2016年10月31日 15時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun