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大人の味わい「カルテット」…冬の連ドラ記者座談会

 民放連続ドラマについて語り合う恒例の記者座談会。今回は、新メンバー2人を迎え、1月スタートの番組について「本音トーク」を繰り広げるはずでしたが、いつしか話題は、それぞれが抱える悩みに。これもドラマの持つ力なのでしょうか。

「左江内氏」さじ加減絶妙

  • TBS系の「カルテット」は(左から)松田龍平、高橋一生、満島ひかり、松たか子の男女4人が軽井沢を舞台に織りなすラブ・サスペンスだ
    TBS系の「カルテット」は(左から)松田龍平、高橋一生、満島ひかり、松たか子の男女4人が軽井沢を舞台に織りなすラブ・サスペンスだ
  • 日テレ系の「スーパーサラリーマン左江内氏」は堤真一(左から2人目)演じるさえないサラリーマンが様々なピンチを救うヒーローになる
    日テレ系の「スーパーサラリーマン左江内氏」は堤真一(左から2人目)演じるさえないサラリーマンが様々なピンチを救うヒーローになる

  「カルテット」が記者票1位! やっぱりね。出演者4人の距離感、微妙にかみ合わない会話、隠されたうそ、展開がまったく読めません。何だかよくわからない感じが不思議と心地よく、エンディングのかっこよさも最高。これぞ大人のドラマです。

  僕は表情も声もすばらしい高橋一生目当てなので、「キャスティングした人、ありがとう」と言いたいです。

  新人君、初々しいね。俺の注目は、満島ひかりだな。アイドルグループ時代から好きだったけど、ちょっと見ない間にこんなにすばらしい女優になっていたとは。

  「スーパーサラリーマン左江内氏」は、誰でも楽しめそう。演出の福田雄一の持ち味が全開で、主演の堤真一始め、人物も物語も面白い。

  小泉今日子演じる鬼嫁が左江内のダメさを強調します。「世界の前に家庭救って」というセリフ、痛かったんです。我が身を振り返って。

  愉快なだけじゃない。さじ加減が絶妙なんだ。でも、ムロツヨシとか佐藤二朗とか、テレ東の「勇者ヨシヒコ」の焼き直しって感じもする。

  「金八先生」のパロディーもあり、エンディングでは出演者総出で踊る。同じような場面を最近まで見てたよなあ。芸能界は2匹目のドジョウを狙う世界だけど。(笑)

  2匹目……じゃないんですが、「銭の戦争」に続く「嘘の戦争」もよかったです。「確かにこの人なら信じてしまう」と感じさせる草なぎ剛の存在感は大したものですね。(草なぎ剛の「なぎ」は弓ヘンに剪)

  プールに落ちる冒頭の場面が印象的で、初回からスピード感があった。水原希子も詐欺師の相棒役が似合う。

  2人の子を持つ母としては、「下剋上受験」で偏差値41の子をどうやって最難関中学に合格させるのか気になる。おバカだけど、明るくて仲がいいのは見ていて幸せ。

  うーん、そういうものでしょうか? 30歳独身の私には関係のない世界だから、感情移入できませんでした。それよりも「東京タラレバ娘」です。自分を見るようでセリフがグサっと刺さり、つらくなっちゃって……。でも、「東京五輪までには結婚できる」という3人娘のもくろみは、楽観的すぎです。

  (花)は新人なのに、言うね。鋭い指摘だよ。吉高由里子がモテない役なんていうのもありえない。飲んだくれでもかわいいんだ。

  ずいぶんリアリティーにこだわるのね。

  僕の心に深く突き刺さったのは「就活家族~きっと、うまくいく~」でした。就活のつらかった記憶がよみがってしまって。うぅ。

  同感。一家に不幸の足音が近づいていく様子に、つらくて一度テレビを消し、心を落ち着かせたもん。

  それだけリアリティーがあるってことだし、ホームドラマとサスペンスを両立させた希有けうな作品だと思う。

  つらいときは「三匹のおっさん3」を見てスカッとしましょう。アクの強い3人は見ていて痛快です。

「ALIFE」視聴率1位/「奪い愛、冬」ドロドロ不足?

  視聴率1位は「A LIFE~愛しき人~」ですが、みなさん厳しめですね。

  ちょ、待てよ。あのジャケットじゃ、HEROじゃんか。キムタクといえば、心に傷を負うアイスホッケー選手にパイロット……、今回は職人肌の外科医だけど、これがまた、心に傷を持ってるんだな。さすがに飽きちゃった。豪華な出演者とドラマの重厚さはすばらしかったけど。

  初めての医者役をよく演じていると思うよ。でも悪役なんかも見てみたいな。

  裏番組の「大貧乏」は、小雪の体当たりの演技、伊藤淳史のコミカルさも味わい深いと思います。なのに視聴率が……。タイトルが地味なせいかしら?

  俺には、小雪が貧乏なシングルマザーに見えないんだよ。大事なのはやっぱりリアリティーだ。

  いや、その真逆を行くドラマだって面白い。ただ、「奪い愛、冬」は「昼ドラの帝王」の僕から見て、昼ドラじゃなく、韓流ドラマって感じだな。ドロドロが足りない。

  十分ドロドロしてたと思うけど。音楽も登場人物もこれでもかっていうぐらいで、「ありえない」って笑った。

  期待して見た私はがっかりしました。私が求めるドロドロは、もっと純な愛。社内恋愛してて取引先のエレベーターでキス、会社を出てハグとか、ありえない! 全然ドキドキしない!!

  (千)さん、落ち着いてください。

  倉科カナ演じる主人公が元彼に再会して過去を回想し、めまいおこして倒れて。ぶーっと噴いちゃいましたよ。カマトトぶってるんじゃないわよ○×△◇μα……。

  何を言ってるかわからないぐらい興奮してるからほっとくか。「嫌われる勇気」はどう?

  何でもズバっと言っちゃうヒロイン像は、ちょっと新鮮味に欠けますね。

  はぁ、はぁ、ふぅ。それ、明確に否定します。難しいアドラー心理学をわかりやすく、刑事ドラマと一緒にした設定がいいんです。

  (千)さん、落ち着きました? 設定と言えば「視覚探偵 日暮旅人」の感情が見える主人公もユニークです。異能の人を演じる松坂桃李もよかったです。

  私は「TRICK」や「SPEC」が大好きだから、今回は堤幸彦監督らしいテンポのよさがなくて残念。

  一昨年のスペシャルドラマを見ているのが前提のようで、よくわからなかったな。

  月9の「突然ですが、明日結婚します」は、西内まりやがかわいいけれど、婚活にかける女子の姿が身につまされて苦しいです。

  flumpoolのボーカル・山村隆太の演技が心配だったけど、ツンデレなイケメンがぴったりで一安心。

  私は漠然と「専業主婦になりたい」と考えている主人公に、甘い!と叫びたくなった。主婦は兼業でも専業でもきつい。専業主婦になりたいと言っているうちが花だ!!

  うんうん。リアリティー、やっぱり大事だよ。

  (星)はぶれないね。(千)は、ことドラマとなると相変わらず熱いな。

2017年01月30日 15時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun