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NHK朝ドラ「わろてんか」はホンマ笑えるか?

PRプロデューサー 殿村美樹
 NHK朝の連続テレビ小説「わろてんか」が10月2日、スタートする。明治後期の商都・大阪を舞台にした物語のテーマは、ずばり“笑い”。吉本興業の創業者・吉本せいの人生をモチーフに、天真 爛漫 ( らんまん ) なヒロインがお笑いをビジネスにしていく奮闘ぶりを描く。終盤にかけて視聴率を上昇させた前作「ひよっこ」の流れを引き継ぎ、お茶の間に笑顔を届けられるのか。大阪在住のPRプロデューサー、殿村美樹氏が解説する。

吉本興業は“大阪の誇り”

  • おしゃべりしながら女学校へと向かう藤岡てん(葵わかな)(NHK提供)
    おしゃべりしながら女学校へと向かう藤岡てん(葵わかな)(NHK提供)

 ついに、NHK朝ドラ「わろてんか」が始まります。

 モチーフとなったのが吉本興業の創業者・吉本せいと聞いて、大阪に住んでいる私はワクワクしています。吉本興業は大阪を「笑いのまち」にした“大阪の誇り”です。その女性創業者のドラマは、大阪をまるごと元気にしてくれそうで心待ちにしていました。

 NHKの番組サイトやPRポスターは、ヒロインの藤岡てんを演じる葵わかなさんの笑顔が大きく扱われており、明るいイメージを前面に打ち出しています。「きっと、すがすがしい、笑顔にあふれたドラマになるのだろう」と期待が膨らみます。

 しかし、先日放送されたPR番組を見て、「このドラマ、本当に笑えるのかな?」と不安がよぎりました。

 ちょっと意外な展開だったからです。

ヒロインが「京都さん」

 吉本せいをモチーフにしているヒロインは、京都の商家のお嬢様という設定です。実際の吉本せいは、京都出身ではなく、兵庫県明石市で生まれです。

 “大阪の誇り”である吉本興業の創業者が、京都人という設定になっていることに、大阪人はいささかショックを受けるかもしれません。

 というのも、大阪人は京都人のことを「京都さん」と呼んで、少し距離を置く傾向があるからです。

 大阪で長く商売をしてきた人ほど、「お上品な京都さんに大阪の商売はわからへん」と思っている節があります。京都府宇治市出身の私も、30年近く大阪を基盤にビジネスを展開していますが、生粋の大阪人からは、「やっぱり京都さんやなぁ。お上品すぎまっせ」とよく皮肉られました。

 では、大阪人が誇る吉本興業の創業者は、実際にはどんな女性だったのでしょう。

 吉本せいをモデルにしたことで有名な山崎豊子さんの小説「花のれん」を読んでみました。すると、さらに「笑えないかも」と思うことが増えてしまいました。

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