ベルリン国際映画祭2018

20代女性監督2人が初参加、観客の反応に感激

  • ベルリンを訪れた清原監督(左)と山中監督
    ベルリンを訪れた清原監督(左)と山中監督

 映画祭もいよいよ後半戦。コンペティション部門ではラブ・ディアス監督(フィリピン)の4時間近い大作「SEASON OF THE DEVIL」が上映されるなど、最高賞の金熊賞を巡る戦いも佳境を迎えています。その中で、初めて映画祭に参加した20代の女性監督2人に話を聞きました。

 清原惟監督の「わたしたちの家」は、同じ家で二つの物語が同時進行するミステリータッチの映画。山中瑶子監督の「あみこ」は、恋に奮闘する女子高生・あみこの姿を描く痛快作です。それぞれ「ぴあフィルムフェスティバル」でグランプリ、観客賞に選ばれ、今回フォーラム部門に参加しました。

 清原監督は25歳、山中監督は20歳という、フレッシュな2人。ともに海外映画祭は初参加です。

 「わたしたちの家」は東京芸術大大学院の修了作品として制作され、清原監督にとっては初の長編。ほとんどの場面が神奈川県横須賀市で撮影されました。

 日本での公開もまだ限定的な中、「国際映画祭の参加で、国や世代を超え、見てくれる人の幅が広がった。世界が開けた感じ。ベルリンの観客は温かかったです」と、清原監督は喜んでいました。

  • 山中監督の「あみこ」
    山中監督の「あみこ」

 「あみこ」は昨年2月から約1か月半かけて、撮影されました。山中監督が日大芸術学部を休学中の作品で、撮影技術も不十分な中、友人たちの協力で完成したそうです。

 それからわずか1年。「自分の作品がベルリンで上映されると思っていなかった。大スクリーンで多くの観客に見てもらい、感激です。忘れられないよう、次の作品に挑戦したい」と、山中監督は意気込んでいます。

 2人にとって、ベルリンは特別な場所になったようです。

「わたしたちの家」公式サイト
●「わたしたちの家」予告編

3度目・想田和弘監督は「僕はベルリン育ちです」

  • ベルリンで自作について語る想田監督
    ベルリンで自作について語る想田監督
  • 想田監督の「港町」
    想田監督の「港町」

 フォーラム部門には日本からもう1作、想田和弘監督の「港町」が出品されています。ナレーションも音楽もなしに対象を追うドキュメンタリー“観察映画”で、今回は岡山県の漁村が舞台です。

 想田監督は「選挙」「精神」に続く、3回目のベルリン。観客にもおなじみで、上映後には多くの質問が監督に寄せられました。

 「『選挙』がベルリンで上映されなければ多分、映画を今も作っていないと思う。僕はベルリン育ちです」と想田監督は話します。映画祭は、若手監督を育てる場でもあるのです。(文化部 大木隆士)

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