生活

急成長「メルカリ」人気の理由と“落とし穴”

ライター 鈴木梢
 スマートフォンを使って衣料品や雑貨などを個人売買するフリマ(フリーマーケット)アプリが、若者や女性を中心に急伸している。なかでも人気なのが、最大手の「メルカリ」だ。今や出品数は1日50万品以上、月間流通額は100億円を超えるとされる。最近では、タレントの渡辺直美さんらが出演しているユニークなテレビCMでもおなじみだろう。気にはなるけれど、いまだに利用したことがない――。そんな人のために、フリマアプリに詳しいライターの鈴木梢さんが、人気の理由を分析し、活用に当たって留意すべき点などを解説する。

登録・出品無料、手軽さで人気

  • 若い女性らに支持されているフリマアプリ「メルカリ」
    若い女性らに支持されているフリマアプリ「メルカリ」

 2013年にサービスが始まったフリマアプリ「メルカリ」。その名の通り、フリーマーケットのように自分で値段を付け、モノを販売することができるスマホアプリです。

 人気の理由は何と言っても、その手軽さにあります。登録や出品の際にかかるお金はゼロ(ただし、成約時に販売価格の10%が販売手数料として徴収されます)。売りたい品物をスマホで撮影し、特徴などの説明と希望額を入力するだけで出品が完了するのです。個人間の取引なので、消費税もかかりません。

 こうした手軽さから若い人や主婦層を中心に利用者が拡大し、今月には国内3500万ダウンロードを突破。現在は北米でもサービスが展開されています。

 出品されるモノは、トイレットペーパーの芯から中古車までと多種多様。アダルト関連商品や偽ブランド品などは利用規約で出品が禁じられていますが、規約に則したモノであれば何でもアリ。「自分が価格を決め、自分がモノを売った」という達成感を覚え、“メルカリ中毒”になる人たちも多いと言われています。

 「トイレットペーパーの芯などが売れるのか?」と思った人がいるかもしれません。でも、これは実際にあった話なのです。

 お子さんがいる方は、幼稚園や小学校の工作などで使うため、「おうちで捨ててしまうトイレットペーパーの芯を持ってきてください」と急に言われたことはありませんか? 唐突に言われても、トイレットペーパーの芯だけを買ってくることはできないし、芯欲しさにトイレットペーパーを使い切ってしまうのも厳しいですよね。このように、すぐ手に入ると思われるモノほど、意外と手元にないケースは多いものです。

 そんなときに、「手軽だからどんなモノでも売ってみよう」という積極的な売り手が現れると、買い手のニーズが満たされるのです。ある人にはゴミのように見えても、別の人には喉から手が出るほど欲しいモノかもしれません。誰が何にどんな価値を見いだすか、わからないものなのです。「一億総お店屋さん時代」と呼ばれることもあるくらい、あらゆる人がマーケティング視点を持ち、モノに値段を付け、売り買いをすることが当たり前になりつつあるのです。