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日給12万円!私が「ドクターX」になったワケ

フリーランス医師 筒井冨美
 米倉涼子主演のテレビドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子」(テレビ朝日系)が、視聴率20%超えを続けている。勤務医や開業医ではないフリーランスの女医が、「私、失敗しないので」という決め 台詞 ( せりふ ) で次から次へと難しい手術をこなしていく。こうした立場の医師は現実にも存在する。将来を嘱望される有能な医師が、なぜフリーランスという働き方を選ぶのか? ドラマの制作協力にも携わった麻酔科医の筒井冨美さんがフリーランス医師の実情を打ち明ける。

1件12万円の仕事をお断り

  • 仕事依頼のメッセージのやりとり(イメージ)
    仕事依頼のメッセージのやりとり(イメージ)

 「A医大でヘルツが12、どう?」

 スマートフォンに1通のメールの着信があった。

 解説すると、「A医大で、心臓(ドイツ語でHerz)手術の出張麻酔を担当するフリーランス麻酔科医を探している。1件12万円だけど、この案件を請けないか?」という仕事の打診である。

 私はすでに契約している仕事で手いっぱいだったので、すかさずお断りした(写真1)。

 昨年、A医大に新たに就任した麻酔科の教授がちょっと困った人物だったらしく、麻酔科医が大量辞職したとのうわさは聞いていたが、事態はかなり深刻なようだ。

 ネットの医師転職サービスで、A医大病院は派手な求人広告を打っていたが、麻酔科医は慢性的に不足している。特に、心臓麻酔のような高度なスキルを持つ麻酔科医は、希少性が高い。

 「このままだと、心臓外科などの難度の高い手術ができなくなってしまう!」

 危機感を募らせたA医大病院幹部は、「腕利きフリーランスを時価で購入」という決断を下したようだ。

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2016年11月19日 09時09分 Copyright © The Yomiuri Shimbun