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箱根駅伝3連覇…青学・原監督のビジネスマンパワー

読売新聞大阪運動部 平野和彦
 第93回箱根駅伝で総合優勝を果たし、史上6校目の3連覇を成し遂げると、青山学院大の原晋監督(49)は珍しく言葉に詰まった。「13年間積み上げてきた伝統が今日花開いた。私なんて箱根駅伝に出たことがないし、立派な選手でもなかった。その男がここまで出来た」。ビジネスマンから指導者に転身し、選手たちを学生の頂点に押し上げた名将の「勝つ組織作り」に迫った。

Perfumeのリズムに乗れ!

  • 3区。青学大・秋山雄飛(右)が神奈川大の越川堅太を追い抜く(2017年1月2日、代表撮影)
    3区。青学大・秋山雄飛(右)が神奈川大の越川堅太を追い抜く(2017年1月2日、代表撮影)

 今回ほど原監督の眼力が試された大会はなかった。

 「最強世代」と呼ばれた昨シーズンの4年生が卒業して、「初めて胃がきりきりした」と10人のオーダーを組むのにも苦労した。最も不安視していたのは、3区の秋山雄飛(4年)の起用だった。調子の波が極端に激しく、「一か八か」のタイプ。リスクはあったが、直前の練習を見て起用に踏み切った。

 迎えた往路の3区。原監督は秋山の走りを見て、「まずい。動きが硬い」と焦った。リラックスさせるために思いついた助言が「Perfume(パフューム)のリズムに乗っていけ!」だった。秋山はこの3人組グループのダンスを物まねしたことがある。原監督はそれを知っていた。合宿所で選手と暮らし、その性格を知り尽くす原監督ならではのアドバイスだった。笑みを浮かべた秋山は腕を縦に力強く振り、2年連続の区間賞で応えた。

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2017年1月7日05:20 Copyright © The Yomiuri Shimbun