文化

クックパッドに「江戸ご飯」が掲載された深い理由

国文学研究資料館特任教授 山本和明
 2016年11月、国内最大の料理レシピサイト「クックパッド」に、江戸時代の料理を再現できるという「江戸ご飯」が公開された。「話題の……」「手間いらず……」といった同サイトで人気を集めるレシピとは一線を画す、ちょっとシブい江戸時代の料理だ。お膳立てした国文学研究資料館特任教授の山本和明氏が、この「江戸ご飯」のミソとなる国家プロジェクトのねらいを明かす。

なぜ江戸時代のレシピ?

  • クックパッドに掲載された「江戸ご飯」のページ
    クックパッドに掲載された「江戸ご飯」のページ

 「クックパッド」の「江戸ご飯のキッチン」で、江戸時代の卵料理20品を公開した。そのうち、「甘さスッキリ冷卵羊羹(ひやしたまごようかん)」、「源氏卵」、「かんたん花卵」、「うずら卵」、「卵山吹蒲鉾(かまぼこ)」の5品がレシピ化されており、ユーザーが実際に作った「つくれぽ」も掲載されはじめている。

 ほかにも「このレシピは江戸時代の料理本の現代語訳です」として、「小豆餅卵」や「長崎卵飛龍頭(ひりょうず)」など、江戸時代の料理本から数点の現代語訳を公開した。

 取り組んだのは、国文学研究資料館(通称:国文研、東京都立川市)と国立情報学研究所(通称:情報研、同千代田区)という大学共同利用機関法人。一般にはちょっとなじみの薄い2機関によるコラボだ。

 名前からしてちょっとお堅いイメージの学術研究機関が、「なんで江戸時代のレシピを?」と、ギモンに思うのももっともな話であろう。少しそのあたりの事情を掘り下げてみたい。

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