経済

日本は「次世代テレビ」で韓国に反撃できるか

AVライター 折原一也
 より鮮やかな色彩を表現できる次世代薄型テレビ「有機ELテレビ」の市場に、日本の家電メーカーが続々と参入を表明し始めた。成長分野の有機EL市場は現在、韓国メーカーの独占状態。日本の家電メーカーはかつて液晶テレビで先行しながら、韓国に覇権を奪われた苦い経験がある。それだけに、有機ELテレビで巻き返しを図ることができるかどうかが、日本の家電メーカーの今後を占う試金石になる。その可能性について、AV(オーディオ・ビジュアル)ライターの折原一也氏が論じる。

2017年は「有機ELテレビ元年」に

  • 「CES 2017」で「BRAVIA OLED」を披露するソニーの平井一夫社長兼CEO(折原一也撮影)
    「CES 2017」で「BRAVIA OLED」を披露するソニーの平井一夫社長兼CEO(折原一也撮影)

 薄型テレビに、より高い画質を実現する技術革新の波が押し寄せている。テレビ画面で表現できる映像をフルハイビジョンの4倍にまで高精細化した「4K」テレビに続いて、近年は、4Kよりさらに高精細で、映像の明暗差を鮮明に再現できる技術「HDR(ハイダイナミックレンジ)」も、薄型テレビのキーワードとして定着し始めている。だが、2017年は、さらに先を行く「有機EL」に注目が集まりそうだ。

 米ラスベガスで先月開催された世界最大級の家電見本市「CES 2017」のプレス発表会。ソニーの平井一夫社長兼CEO(最高経営責任者)は、有機ELテレビの新製品「BRAVIA(ブラビア) OLED EX1000」シリーズを披露し、「今こそソニーらしい画質を提供できる有機ELテレビを出せるタイミングが来た」と強調した。まさに今年のソニーを象徴するプロダクトとして、満を持して有機ELテレビを送り出した形だ。

 同じく「CES 2017」の会場では、パナソニックが今年6月に欧州で発売予定の有機ELテレビを披露。同社は日本でも今年中に有機ELテレビを発売する予定だ。東芝も先月、有機ELテレビを3月上旬に発売すると発表した。今年は“有機ELテレビ元年”の様相を呈してきたのだ。

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2017年02月16日 12時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun