経済

ミスドにセブンも…ドーナツ市場「不振の輪」

マーケティングコンサルタント 新井 庸志

コンビニではコーヒーの「合わせ買い商品」

  • セブン-イレブンをはじめ、大手コンビニ各社がドーナツ販売に参入
    セブン-イレブンをはじめ、大手コンビニ各社がドーナツ販売に参入

 セブン-イレブンを例に見てみよう。発売当初こそ、一定のラインアップで販売していたが、すぐに新商品を投入し始めた。新商品発売の頻度が高く、毎月のように新商品が投入されるようになったのだ。これは、ドーナツの売れ行きが思わしくないため、手を替え、品を替えて売り上げを伸ばそうとしたものと思われる。

 パッケージも変わった。発売当初は、ショーケースから取り出したドーナツを、一つ一つ白い紙袋に入れて提供していた。しかし、発売から間もなく、あらかじめ一点一点ビニールパッケージで包装されたものがショーケースに並ぶようになった。

 これは、消費者がドーナツを食べる時に手に汚れが付きにくいようにしたという配慮とも取れるし、店員の手間を軽減するといった目的もあると思われる。さすがセブン-イレブンと感心する一方で、販売時の手間を省いたのは、ドーナツ販売をあまり重視しなくなったからではないかという疑念も浮かぶ。

 私自身、マーケティングコンサルタントという職業柄、コンビニの定点観察を続けているが、発売当初に比べて、ドーナツを購入する客が少なくなったと感じている。大半の店舗ではドーナツのショーケースはレジの目立つところに置かれていたが、店舗によっては、ショーケースをレジの端の方に移動したり、パンコーナーにドーナツを並べたりするケースも増えてきたのだ。

 そもそも、コンビニ側の視点に立てば、ドーナツは人気商品であるコンビニコーヒーの「合わせ買い商品」の位置付けだ。コンビニにとってのドーナツは、コーヒーの売り上げアップを図るための選択肢の一つに過ぎないと言える。


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