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[40代のマネー学]月1万円でも老後資金を蓄える

ファイナンシャルプランナー 伊藤加奈子

複数口座を使い分ける

  • 進学は家族にとって大切なイベント(写真は、イメージです)
    進学は家族にとって大切なイベント(写真は、イメージです)

 ここで、教育費を確実に積み立てるコツを紹介したい。一言で言えば、目的によって複数の預金口座をうまく使い分けるということだ。

 多くの人は、給与口座のある銀行で貯蓄用の口座を開設し、自動振替で積み立てていると思う。そこから必要に応じて、進学や家族旅行などの費用を工面しようと考えているのではないだろうか。

 だが、教育費とその他のイベント費用は分けて貯蓄しないと、肝心の教育費がいくら貯蓄できているのかを把握しにくい。ほかのイベントで出費がかさむと、気づかぬうちに子どもの教育費を取り崩すことにもなりかねない。

 家族旅行や冠婚葬祭、家電の買い替えなどの臨時出費は普段使っている金融機関の定期預金を利用する。手間はかかるが、教育費はこれとは別に、あえて引き出しにくい金融機関の口座を使うとよい。金利の良いネット銀行や地方銀行を探して、確実に教育費を確保してほしい。

 預け先として見落としがちだが、信用金庫の中には、子どもの教育費の積み立てに優遇金利が適用されるところもある。たとえば、横浜信用金庫では、「子育て応援定期預金」を取り扱っており、18歳未満の子どもが1人または2人の場合は、1年ものの定期預金が店頭金利に0.1%上乗せされる。3人以上なら0.15%の上乗せになる。地元の信用金庫を活用するのも一案だ。

 教育費は優先的に貯蓄するに限る。住宅ローンを抱えている人は、手元にお金が残ると繰り上げ返済に回そうとしがちだ。しかし、固定金利タイプなら低利のローンに借り換えることが優先だ。変動金利タイプなら、金利上昇の気配に注意する必要があるが、当面は繰り上げ返済より、教育費を確実に確保するほうが将来の安心につながるはずだ。結果的に使い切らなかった教育費こそ、繰り上げ返済に充てるか、老後資金に回すべきなのだ。

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