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[40代のマネー学]月1万円でも老後資金を蓄える

ファイナンシャルプランナー 伊藤加奈子

勤務先の貯蓄制度も活用

  • 40代は投資のリスクを学ぶべき時期でもある(写真は、イメージです)
    40代は投資のリスクを学ぶべき時期でもある(写真は、イメージです)

 とはいえ、投資を始める前に、まずは勤務先などの制度を確認しておこう。会社が財形貯蓄制度を導入しているなら、財形年金貯蓄を優先してよい。文字通り60歳以降に年金として受け取る老後資金として、給与から天引きで積み立てるものだ。

 財形年金貯蓄と財形住宅貯蓄を合わせて、元本550万円までの利子にかかる税金が非課税となる。銀行で積立定期預金するよりもトクだ。年金以外の払い出しが原則できないのも、確実に老後資金を貯めるのに向いている。

 自営業者やフリーランスの人なら、小規模企業共済(自営業者や個人事業主のための退職金制度)や国民年金基金への加入も検討すべきだ。いずれも掛け金の全額が所得控除できて節税効果が高い。下手に投資で運用するより、手元に現金を残すことができる。

 今年から個人型確定拠出年金(iDeCo=イデコ)の加入対象が広がった。原則として60歳以上にならないと引き出せないというデメリットはあるものの、運用中の利益が非課税で、掛け金は所得控除の対象となる。企業型の確定拠出年金を導入していない企業の会社員も、利用価値は高いだろう。

 こうした優先すべき制度を活用したうえで、お金に余力がある人は投資で運用すればよい。財形年金貯蓄、小規模企業共済、国民年金基金、そして個人型確定拠出年金。老後が不安だ、不安だと嘆く前に、これだけ税制上の優遇措置がある制度をきちんと理解し、一日でも早く、少額でも積み立てを始めることが、あと20年という時間を有効に活用することになる。

 次回は、貯蓄計画を年間でチェックする資産表を紹介する。

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プロフィル
伊藤 加奈子(いとう・かなこ)
 ファイナンシャルプランナー、マネーエッセイスト、オールアバウト貯蓄ガイド。リクルート(現リクルートホールディングス)で住宅、マネー情報誌の編集者を経て2003年に独立。以降、フリーランスで編集、執筆活動に従事する。住宅&ライフスタイル誌を創刊、編集長を務めた後、マネー誌の編集アドバイザーとして活動。現在は、各種Webサイトに住宅関連、マネー関連のコンテンツを提供している。40歳からイメージしていた沖縄移住を50歳で実現。電子書籍「私、50歳で沖縄に移住しました。」を出版した。

  • 『私、50歳で沖縄に移住しました。』
    『私、50歳で沖縄に移住しました。』