経済

出店攻勢・100円ショップの利益を出すカラクリ

マーケティング戦略コンサルタント 青山烈士
 バラエティーに富んだ品ぞろえと、格安価格が魅力の「100円ショップ」。消費者の節約志向が強まるなか、ダイソーやセリアなど大手各社は出店攻勢をかけており、テナント料の高い都心部の商業施設などへの出店も目立つ。多彩な商品を「1個100円」で売るビジネスは、どのようにして利益を上げているのか。そのカラクリを、業界に詳しいマーケティング戦略コンサルタントの青山烈士氏に明かしてもらった。

女性向け商品が充実

  • ダイソーと「ガールズトレンド研究所」とのタイアップでは、人気モデルの藤田ニコルさんも商品プロデュースに携わっている
    ダイソーと「ガールズトレンド研究所」とのタイアップでは、人気モデルの藤田ニコルさんも商品プロデュースに携わっている

 100円ショップチェーンが出店を拡大しています。100円ショップ大手4社の大創産業(本社・広島県東広島市)、セリア(同・岐阜県大垣市)、キャンドゥ(同・東京都新宿区)、ワッツ(同・大阪市)の2017年度の出店計画を見ると、各社とも年間100店舗以上の出店を計画しており、ここ数年では最多のペースとなっています。

 デフレを追い風にして成長を遂げてきた100円ショップですが、最近は、女性やシニア、単身者などが来店しやすい店作りに力を入れており、コンビニエンスストアなどと並んで、私たちの日常生活に欠かせない存在になりつつあります。とりわけ、若い女性を取り込むために様々な手を打っており、例えば、「ダイソー」を国内外合わせて4500店舗以上展開する業界トップの大創産業は、“カワイイ”文具やファッション雑貨などを多数取りそろえ、支持を得ています。中でも、プリントシール機メーカー「フリュー」が手掛ける「ガールズトレンド研究所」とタイアップして発売したトートバッグやバンダナ、スマートフォンケースなどが人気を集めています。

 女性客獲得のために、店舗改装に力を入れているのが、業界3位のキャンドゥです。商品を選びやすいように陳列棚を低くし、女性向けの化粧品やインテリア商品などを店の入り口近くに置いています。同社は、若い女性利用者が多いSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)のインスタグラム(無料の画像共有サービス)も積極的に活用しており、フォロワー数は21万人を超えています。インスタに掲載された商品がヒットするなど、狙い通りの成果が表れているようです。

【あわせて読みたい】
・30年連続増収増益・好調ニトリに迫る“脅威”
・復調?白物家電 消費者の心をとらえたシロモノ
・「かっぱ」は浮かび上がれる?回転寿司業界の混沌