経済

出店攻勢・100円ショップの利益を出すカラクリ

マーケティング戦略コンサルタント 青山烈士

「特売チラシ」での告知は不要

  • 業界3位のキャンドゥ
    業界3位のキャンドゥ

 「広告宣伝費」については、オープン時や「年に1度の創業祭」といった特別な時以外には、店舗単独でチラシを出すことはまずありません。また、クーポンなどもほとんど発行していません。ショッピングモールなど商業施設にテナントとして入居している場合は、商業施設側が集客をしてくれます。そもそも、特売チラシなどで集客を図るスーパーとは異なり、100円ショップは基本的な売価(100円)は常に変わらないので、特売の告知をする必要がありません。だから100円ショップは、広告宣伝費をあまりかけずに済むのです。

 「家賃」については、100円ショップ各社が利益を出せる賃料の基準を持っており、その基準をクリアしない限り、基本的には出店しません。最近は、ショッピングモールなどが集客力のある100円ショップを積極的に誘致しており、家賃交渉でも100円ショップ側が有利に進められることも多いようです。また、従来の100円ショップは、家賃が比較的安い地下階や上層階に出店することが多かったのですが、最近は、より多くの集客が見込める1階への出店が増えています。100円ショップの集客力が高まり、家賃が上がってもそれをカバーできる状況になっているからです。

 このように、「仕入れ」「人件費」「広告宣伝費」「家賃」のそれぞれでコスト管理を徹底しているからこそ、100円ショップは利益を出し続けていられるのです。

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プロフィール
青山 烈士(あおやま・れっし)
 マーケティング戦略コンサルタント、ファイナンシャルプランナー。1980年、東京都生まれ。グロービス経営大学院大学MBA(経営学修士)。コンビニチェーン、外資系保険会社、NTTグループ企業を経て、マーケティング会社に在籍中。人気メルマガ「MBAが教える企業分析  http://www.mag2.com/m/0001661395.html 」の発行者としても活躍している。

2017年4月19日09:00 Copyright © The Yomiuri Shimbun