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6位→6位→5位→首位!楽天は何が変わったのか

読売新聞運動部 深井千弘
 プロ野球パ・リーグの楽天が快進撃を続けている。開幕からスタートダッシュに成功すると、一度もその座を譲ることなく、首位をキープする好調ぶりだ。2013年に球団初の日本一に輝いて以降、6位、6位、5位と3年連続で低迷が続いてきたチームは一体、何が変わったのか(記録は2017年5月29日現在)。

恐怖の「2番・ペゲーロ」

  • 「恐怖の2番打者」として存在感を示しているペゲーロ
    「恐怖の2番打者」として存在感を示しているペゲーロ

 5月30日から始まる交流戦を前にした楽天の成績は30勝12敗で、勝率7割1分4厘。交流戦前の勝ち越し18は、球団創設史上最多だ。初めて日本一に輝いた2013年の勝ち越し1を大きく上回る。

 快進撃の原動力は強力打線だ。

 チーム打撃成績は打率がリーグ1位の2割7分9厘、本塁打が2位の46本、得点が2位の213点。

 本塁打と得点が2位なのは試合数が42と最も少ないことが影響していると思われる(本塁打と得点の1位は試合数が49と最も多いソフトバンクでそれぞれ54本塁打、230得点)。

 その強力打線をとりわけ特徴づけているのが、2番打者・ペゲーロの存在だろう。

 2番打者は通常、送りバントや進塁打など状況に応じた「つなぎ役」を期待されることが多い。しかし、ペゲーロは趣が異なる。打率2割8分1厘、11本塁打、36打点。中軸打者に引けを取らない数字だ。「つなぐ」と言うより、「自ら決める2番」といえる。

 一般的な2番打者像に当てはまらないペゲーロの起用法は、実は、チームの苦境から生まれた。開幕を目前に控えた3月下旬、開幕投手に指名されていた岸がインフルエンザに感染。開幕第2戦に先発が予定されていた3年目の安楽も右脚を痛めて離脱した。先発ローテーションの見直しを余儀なくされた梨田監督が決断した。

 「守りではなく、攻める野球をしていく」

 敵地で迎えたオリックスとの開幕戦では、ペゲーロ、ウィーラー、アマダーの外国人トリオを2~4番に並べた。攻撃重視の布陣は当たり、初戦を取ると勢いづいて3年ぶりの開幕3連勝。ペゲーロは2試合で決勝本塁打を放った。

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