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2000安打と200勝…「投高打低」が覆ったワケ

読売新聞編集委員・三宅宏
 プロ野球・中日ドラゴンズの荒木雅博が6月3日に通算2000安打を達成した。大リーグ・アストロズの青木宣親も現地時間の11日に、日米通算2000安打に到達した。その他にも、今季中の2000安打到達に期待がかかる選手が複数いる。一方で、200勝に届きそうな投手は、しばらく出そうもない。この差はどこからくるのだろうか(記録は日本時間の2017年6月12日現在、いずれも日米通算の成績)。

200勝投手は2000安打達成者の半分しかいない

  • 2000安打を達成して花束を受け取る荒木
    2000安打を達成して花束を受け取る荒木

 まず、野手を見てみよう。

 現在、阿部慎之助(巨人)が1965安打、内川聖一(ソフトバンク)が1960安打、福浦和也(ロッテ)が1945安打、鳥谷敬(阪神)が1928安打で、2000本に近づいている。いずれの選手もケガや休養などでフル出場とはいかないが、阿部と内川は、今季中に到達する可能性が高い。死球の影響でスタメンから外れて打席数が減った鳥谷も、年内達成の射程圏にいる。

 次に投手を見てみる。

 200勝に近いのは、164勝(日本108、米国56)の松坂大輔(ソフトバンク)、156勝の石川雅規(ヤクルト)、142勝の杉内俊哉(巨人)の順となる。この3人は順に36歳、37歳、36歳で、年齢からいって、200勝到達はかなり厳しいと言わざるをえない。現役の大リーガーをみると、岩隈久志(マリナーズ)が170勝(107+63)、ダルビッシュ有(レンジャーズ)が144勝(93+51)、田中将大(ヤンキース)が143勝(99+44)で、将来の200勝が期待できるが、今季中、来季中という話ではない。

 日本のプロ野球で2000安打を打った選手と日米通算で2000安打に到達した日本選手は計53人。同様に200勝投手は26人。セットで語られることの多い名選手の勲章は、達成者の数に2倍もの差ができてしまった。

 しかし、実は、「投高打低」が長く続いた時代があったのだ。

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