生活

男性の知らない「女性脳」の秘密とは?

感性リサーチ代表取締役 黒川伊保子

女は、アドバイスに逆ギレする?

 人類の歴史で、長らく狩猟や警戒を担ってきた男性たち。その脳は、「即断即決」を好み、ぐずぐずしていられないという傾向を強めることになった。だから、話の途中に何か問題点を見つけると、即座にそれを指摘したくなるのである。しかし、女性の側は「いきなり、弱点を突いてくる」「よけいな質問を差し挟む」「話の腰を折る」などと感じてしまう。「相手に共感してもらい、話を最後まで聞いてもらううちに最適解を出そうとする」女性脳にとっては、大事なプロセスを台無しにする行為に映るわけだ。

 「女性は相談に来ていながら、アドバイスされると逆ギレする」とぼやく男性は少なくない。しかし、そんなことはない。アドバイスのタイミングが問題なのである。

 女性の話は、「共感しながら最後まで聞く」のが基本中の基本だ。そもそも、女性の言う「相談に乗ってくれる?」は、そのほとんどが「私の話を優しく共感して聞いてほしい」の意味だ。たとえば、妻が、隣の家の主婦とのトラブルを話し出したら、たとえ「君の方にも問題がある」と思っても、途中でそれを言うのは得策ではない。

 あくまでも、妻に肩入れする態度を見せ、共感するそぶりで話を聞き続ける。そうすれば、たいていは最後には妻の方が「まぁ、私も、口の利き方が悪かったかも」と自己反省の態度を見せてくれるものだ。途中で「君の口の利き方がさぁ…」などと水を差されると、女性脳の暗黙知演算がアボート(中断し、これまでの演算が全てパーになる)してしまうため、脳のショックが大きい。女性は、感情的なのではない。女性脳の扱い方を間違われると、神経信号が乱れてしまうと考えたほうが良いのだ。

「女性は感情的」なんてとんでもない

  • 男性は共感力を身につけ、女性は結論から話せば、男女関係は円滑になる(写真はイメージです)
    男性は共感力を身につけ、女性は結論から話せば、男女関係は円滑になる(写真はイメージです)

 「共感上手な男性ほど、女性との話は短く済む」というデータもある。男性は自身のためにも、共感上手を心がけるべきであろう。

 男性の共感という「ハンドリング」を得ることで、女性脳は、男性の想像を超える最適解を導き出してくれることがある。女性を部下やパートナーに持つ素晴らしさは、「男性とは別の解」を出してくれることにあると考えることもできるのだ。

 女性にとっても、男性脳は、女性たちの想像をはるかに超える別の解をもたらしてくれる。つまり、男女がうまく共存できれば、最も豊かで最適な解を持つ組織になりうる。それが夫婦であっても、会社のチームであっても、だ。変化に強い組織作りの基本は、男女が参画し、かつ異性の脳を理解し合うこと。「男性は共感力を身につけ、女性は結論から話すことができるようになる」ことだと言える。

【あわせて読みたい】
・実は、「確認」を繰り返すから「不安」になる
・身に覚えのない痴漢、世間の対処法は通用しない
・孤立しがちな男性介護者…悲劇を生まないためには
・日々疲れ果ててしまうのは「感情労働」のせい?