社会

北朝鮮ミサイルでJアラートが鳴ったらどうするか?

日本大学危機管理学部教授 福田 充

熱風、爆風、放射線から身を守る

  • 北朝鮮のミサイル発射のニュース映像を流す大型モニター(7月4日、東京都新宿区で)
    北朝鮮のミサイル発射のニュース映像を流す大型モニター(7月4日、東京都新宿区で)

 ミサイル発射によるJアラート発動で、警報音を耳にしたら、まず命を守る行動をすることを考えなくてはなりません。ミサイルに装備された弾頭の種類によって被害の大きさは異なると考えられます。想定される弾頭の可能性は、爆弾による通常弾頭、核兵器、化学兵器、生物兵器などがありますが、可能性が高いのは通常弾頭と核兵器です。

 しかしながら、Jアラートでミサイル警報が流れたとき、弾頭の種類が何であるかを知ることはできません。よって、核弾頭であっても通常弾頭であっても、できる限りの避難行動をとる以外にありません。例えば、核弾頭による被害は、熱風、爆風、放射線が考えられます。これらの被害を軽減するために、限られた時間で最大限できることを行うことが必要です。爆風や熱風、放射線に直接自分の体がさらされる状態を避けなくてはなりません。

 そのためには、屋外にいるより、近くの頑丈な建物内に避難するほうが良いでしょう。そして、地上にいるよりは、地下鉄や地下街にいるほうが安全です。屋内にいる場合は、爆風で破損する恐れのあるガラス窓から離れてください。放射性物質や熱風から身を守るため、遮蔽性の高い部屋に避難することが必要です。

 もし、屋外にいて、周りに建物や身を隠すところがなければ、身を伏せ、持っているカバンなどで頭を守ることが大事です。

繁華街を歩いていたら……

 具体的なケースで考えてみましょう。

 学校にいる児童や生徒たちは、グラウンドなど屋外にいる場合には速やかに校舎の中に避難することが必要です。校舎の中で最も新しく頑健な建物が望ましいでしょう。もし、建物に地下階があれば、そこへ避難することが求められます。地上階であれば、カーテンを閉めて、窓から離れることが必要です。

 こうした行動は、職場のオフィスビルや工場で働いている場合でも、基本は同じです。病院にいるときでも、ショッピングモールで買い物をしていても、ライブ会場やスポーツ競技場などでも応用可能です。

 繁華街を歩いている場合には、周辺の建物の中で一番新しく頑健そうな建物を探してその中に避難することをまず優先します。もし、その建物に、地下施設があれば地下階に向かうことが大切です。

 飲食店が多い繁華街では、火災が発生する可能性もあります。炎や煙から身を守ることも考えなくてはなりません。煙を吸って一酸化炭素中毒になることを避けるために腰を低くしながら、口をハンカチなどで覆って冷静に避難することが大事です。

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