社会

北朝鮮ミサイルでJアラートが鳴ったらどうするか?

日本大学危機管理学部教授 福田 充

公園で子どもと遊んでいたら……

  • 北朝鮮からのミサイル飛来を想定した避難訓練で用水路に身を隠す住民(6月12日、新潟県燕市で)
    北朝鮮からのミサイル飛来を想定した避難訓練で用水路に身を隠す住民(6月12日、新潟県燕市で)

 広い公園で遊んでいて、近くに頑丈な建物やビルがなければ、公園のトイレや倉庫などの小さい建物でもかまわないので身を隠すことが大事です。身を隠せるぐらいの大きめの遊具があれば、そこに身を潜めるのも爆風を逃れるには役に立つでしょう。

 小さい建物やブロック塀などは崩れる恐れがあり、その下敷きになり埋もれる危険性があります。しかし、爆風や熱風が体を直撃するよりは、それらに身を隠すことで生存の可能性は高まります。

 広い敷地で農作業をしている場合も同じです。身を隠すものが何もなければ、少しでも段差のある土手の傾斜や用水路の溝などに身を隠すことが必要です。もし、コンバインなどの大型の農機具があれば、その下に隠れることで被害を軽減することができると思います。

車を運転していたら……

 車の運転をしているときに、携帯メールやラジオからJアラートが聞こえた場合、速やかに車を止めて、近くの頑丈な建物やビルに避難することが大事です。もし、近くに建物がなければ、停車後そのまま車から出ずに、車中で身をかがめて備えるしかありません。車外よりは車内のほうが安全です。

 地下鉄など電車に乗っている場合には、Jアラートにより電車は停車するため、そのまま電車の中で待機することを求められます。地下鉄であれば、ミサイル攻撃の被害から守られる可能性が高いため、車内アナウンスなどに従い、落ち着いて待機することが必要です。

 ミサイルが発射された場合、私たち国民がJアラートの警報に接する状況は多様です。それぞれが、どう対応すべきか、自分で考えて、臨機応変に行動することが求められています。

 こうしたクライシス・コミュニケーションは時間との闘いです。私たちが対応行動をとることができる時間は数分にすぎません。その数分間でどうやって自分の命を守ることができるか、一人ひとりが事前に考えて備えることが求められています。

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プロフィル
福田 充(ふくだ・みつる)
 日本大学危機管理学部教授、同大学院新聞学研究科教授。1969年、兵庫県生まれ。東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。博士(政治学)。専門は危機管理学、リスク・コミュニケーション。内閣官房委員会委員、コロンビア大学戦争と平和研究所客員研究員などを歴任。著書に『テロとインテリジェンス~覇権国家アメリカのジレンマ』(慶應義塾大学出版会)、『リスク・コミュニケーションとメディア』(北樹出版)、『大震災とメディア~東日本大震災の教訓』(北樹出版)など。。 福田充研究室ホームページツイッター:@fukuda326