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世界水泳開幕へ…池江璃花子ら高校生はここが違う

元競泳日本代表 萩原智子

不器用さをプラスにする強さ…復活した牧野

  • (左から牧野選手、長谷川選手)
    (左から牧野選手、長谷川選手)

 初の日本代表の座を勝ち取った牧野は、伸び盛りで注目したい選手の一人だ。彼女は悔しさをバネに努力を重ねて飛躍した。

 3年前の日本選手権。当時、中学3年の牧野は、出場した中学生の中でただひとり、200、400メートル個人メドレーで中学新記録をマークした。しかし、その後の日本選手権では、なかなか結果を残すことができなかった。同じ頃、次々と同世代のライバルは日本代表入りを果たした。「先を越された感じはあります……」と悔しい心の内をのぞかせていた。

 当時、牧野は「すぐにピシッとできる人がいるけど、自分は全然できなくて。時間がかかるんです。不器用なんです」と自己分析していた。しかし、そう話す表情に悲壮感はなく、むしろ楽しそうに見えた。

 実は、私も不器用な選手だった。他の人が1回でできることを、私は自分のものにするまで時間がかかった。牧野と同じだったのだ。しかし、不器用は、不器用なりにプラスの部分もある。できないことが悔しくて、練習に向かった。何度も何度も繰り返すことによって体にしみつき、1回でできた選手よりも上手になっていることがあった。

 きっと彼女は、高校生にして不器用な人間が持つプラスの部分を知っている。悔しさをバネにコツコツと努力できる才能を持っている。その意味で「天才」といえるだろう。

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