生活

片づかない実家…親を不機嫌にさせない5つの方法

実家片づけアドバイザー 渡部亜矢

【3】お盆や墓参りはチャンス

  • どこに何があるのかもはっきりしない状態に
    どこに何があるのかもはっきりしない状態に

×「ねえ、無縁墓になったらどうするの!」

×「葬式っていろいろ面倒だよね」
 

 墓参りは、実家の片づけにつながる絶好のチャンスです。

 将来、相続人は誰かを特定する会話が何げなくできます。先祖の思い出を聞きながら、自然と話題を実家の片づけへ持っていきましょう。

 「遺言書」や「エンディングノート」などと言われると身構えてしまう親世代でも、お盆や墓参りは、大事な風習ととらえる人も少なくありません。子ども世代が積極的に尋ねれば、「せっかくの機会だから」と喜んで教えてくれる親もいます。
 

「うちの宗派ってなんだっけ?」

「前に墓参りしたのはいつ?」
 

 以前、このアドバイスを実践してみたという50代の女性が、「父が家系図まで出して丁寧に説明を始めた」と笑っていました。

 この女性は、「その話を聞くまで、祖父母の墓がどこにあるかも知りませんでした」とも言っていました。そればかりか、そのとき、両親が自分たち夫婦の墓を新たに用意したい考えがあることも知ったそうです。

 先祖をまつる行事を機に、家族の歴史を語り、実家の将来を親子で一緒に考えてみましょう。こうしたチャンスに、親の望む葬儀のあり方にも踏み込んで話せるといいですね。

【4】モノがほとんどない部屋を作る

×「いらない物を残されても困るんだけど……」

×「遺品整理って、お金がかかりそう」
 

 親が、実家の片づけにどうも乗り気ではない場合、かつて子ども部屋だった自分の部屋から片づけに取りかかるというのがおすすめです。

 今は使っていない6畳ほどの部屋を「何もない部屋」にしてみましょう。

 「これで孫が好きなだけハイハイできるよ」

 「ここなら、ヨガやストレッチもしやすいでしょ」

 やたらと部屋にモノを詰め込みたがる親世代に、こう言って、何もない空間の良さをアピールします。

 一部屋だけでも、できるだけモノがないスペースにしておくことで、実は、親が要介護状態になったとき、慌てなくて済みます。介護や在宅療養となると、医療機器や介護ベッド、紙おむつなど新たに必要となるモノが増えます。どうしても、スペースを確保する必要があるのです。そして、介護は突然やってくることもあるので、事前に備えておくことが大切です。
 

「何もない部屋があると、お客さんも泊まれるね」

「地震がきても安全な部屋をつくろう」
 

 子ども世代が自らすすんで部屋の片づけを始め、その様子を見せることで親の気持ちを動かすことができます。注意したいのは、親の寝室や台所です。そこは、親にとっての「なわばり」ですから、そこにあるモノを勝手に動かせば、親の機嫌を損ないかねません。

 玄関や風呂場などの共用スペースから取りかかりましょう。

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