生活

おけまる、それま、卍…なぜ若者言葉は意味不明?

梅花女子大教授 米川明彦
 「まじ卍」「それま」「おけまる」―-。若者を中心に使われるこうした言葉に「?」となったことはないだろうか。「だんち」(段違い)、「ダサい」(野暮ったい)、「TKG」(玉子かけご飯)など、いつの時代も若者から発信される独特の言い回しはあるが、最近の「若者ことば」は特に難解だ。なぜ、意味不明な表現が使われるのか。若者ことばに詳しい、梅花女子大の米川明彦教授に解説してもらった。

地名でない「フロリダ」、麺でない「イツメン」

  • (画像はイメージ)
    (画像はイメージ)

 8月に、勤務する大学のオープンキャンパスで女子高校生を相手に日本語学のミニ授業を行った。その時のタイトルが、「地名でない『フロリダ』、麺でない『イツメン』」だった。一般に単語がどのように作られるのか(造語法)を講義し、若者ことば、SNSで使用する独特な造語法について話した後、受講生にどんな例があるかを書いてもらった。これは貴重な情報となった。

 さて、「フロリダ」「イツメン」の意味はお分かりだろうか?

 「フロリダ」はLINEのグループに加わっている会話から、お風呂に入るため離脱する意味である。地名のフロリダにかけて造られたことばだ。「風呂に行く」は「ほかる」(ホカホカから派生)。LINE上で、それを告げると、だれかが「ふろてら」「いってら」(風呂に行ってらっしゃい)と返す。風呂に入った後、再び会話に参加するときは「ほかいま」。それに対して「ほかえり」と応じる。「ただいま」「おかえり」をもとに、 「ほかる」を組み合わせたものだ。

 「イツメン」は「いつものメンバー」の略。同様に「オベメン」はお弁当を一緒に食べるメンバー、昼食をともにするから「ヒルメン」とも。「ハツメン」は初めて加わるメンバー。

 スマートフォンの画面に打たれたこれらのことばは口頭でも使われる。

 「リプ」「カメレス」「ファボ」……。TwitterやLINEなどのSNSで交わされるこうした用語が、若者ことばとして日常に入ってきている。

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