戦力分析

【箱根駅伝出場21チーム紹介〈4〉】駒大・工藤主将が気合いの丸刈り 2区で「ガンガン攻めたい」

  • 箱根駅伝での活躍を誓う駒大・片西(左)と工藤(カメラ・頓所 美代子)(スポーツ報知)
    箱根駅伝での活躍を誓う駒大・片西(左)と工藤(カメラ・頓所 美代子)(スポーツ報知)
  • 練習する(左から)高本、紺野、工藤、片西ら駒大の選手たち(スポーツ報知)
    練習する(左から)高本、紺野、工藤、片西ら駒大の選手たち(スポーツ報知)

 ◆駒大 前回9位(52年連続52回目)=出雲7位、全日本4位=

 前回9位に沈んだ駒大は12日、東京・世田谷区の玉川キャンパスで練習を公開した。駅伝主将の工藤有生(4年)は10日に自ら丸刈りにして気合を注入した。8月にユニバーシアード(台北)のハーフマラソンで後輩の片西景(3年)に遅れ銀メダル。全日本大学駅伝(11月)では2区で流れを作れず、大八木弘明監督(59)に厳しく叱責された。「ロードに強い駒大のエース」の看板を背負い、2区区間賞を狙う。

 2年ぶりの丸刈りが、工藤の思いを表している。昨夏から慢性的に左太もも裏に力が入らない状態が続き、練習は納得できる量ではない。それでもエースは「結果が出ていない危機感」を髪形に込めて「強い駒沢を取り戻したい」と08年大会以来の優勝を誓う。

 2、3年で2区を任され、将来を期待されてきた。憧れのエース像は「練習でも試合でも強く、必ず先頭でタスキを渡す」こと。しかし、今夏のユニバーシアードでは片西に14秒差で敗れた。全日本駅伝では首位の東洋大と1秒差の2位で1区片西からタスキを受けたが、区間4位と差を広げられた。レース後、周囲に他の部員もいる状況で大八木監督から「そんなんじゃ困る」と厳しく叱責された。

 リベンジの意味でも箱根は「2区で区間賞」を目標に掲げる。各校の主力が集う中で、最も手ごわい前回区間賞の鈴木健吾(神奈川大4年)とは、前回大会後から仲良くなった。焼き肉を食べながら「彼女いるの?」など大学生らしい話で盛り上がる。連絡を取り合うが陸上関連の話はあえてしない。「すごく努力家なのは分かっている。負けられないな、と思う。高め合える存在」と認めている。レースは「健吾と2人で前に行って、バチバチやり合う」展開を予想している。

 11月に1999年大会で4区区間新をたたき出し往路優勝に導いた藤田敦史(現コーチ)の映像を初めて見た。「前と(2分40秒)離れていたのに追って、逆に差をつけて。強かった。カッコ良かった」。体現すべき姿がそこにあった。3度目の2区でコースは熟知している。「残り3キロの坂はきついけど、悔いのないように、自分らしくガンガン攻めたい」という言葉通りの走りができた時、藤色のタスキも輝きを取り戻す。(大和田 佳世)

 ◆工藤 有生(くどう・なおき)1995年9月5日、広島・東広島市生まれ。22歳。中1から競技を始める。世羅高では全国大会の出場経験なし。大学駅伝は1年時に全日本5区でデビュー(区間2位)。箱根は15年4区2位、16年2区4位、17年2区6位。趣味はラーメン食べ歩きで、友人と数軒ハシゴする。家族は両親と姉2人、双子の弟。177センチ、55キロ。卒業後は実業団のコニカミノルタで競技を続ける。

 ◆戦力分析

 前回は総合9位に終わり、8年ぶりに3位以内を逃した。今季も出雲駅伝7位、全日本大学駅伝4位と優勝争いに加われず。1万メートル上位10人の平均タイムは21チーム中18番手となっているが、大八木弘明監督(59)は「今年は長い距離に強いチームをつくってきた。箱根で強さを見せられたら」と覇権奪回に挑む。

 ユニバーシアードのハーフマラソンで片西が金、工藤が銀と躍進。堀合が全日本で6区区間賞を獲得し、11月中旬の上尾ハーフでは伊勢が日本人2位に入るなど、続く選手も成長した。箱根路では片西、工藤が往路の主要区間で首位争いをして流れをつくりたい。ハーフマラソンの平均タイムではV候補の東海大、青学大に肉薄しているだけに、勢いに乗れば08年以来の王座奪回も可能だ。

 ◆駒大 1964年創部。67年に初出場。総合優勝6回。全日本は12回、出雲は3回の優勝。学生3大駅伝通算21勝は日体大と並び歴代1位。2015年にOBで男子マラソン前日本記録保持者の藤田敦史氏がコーチに加わった。長距離部員は選手37人、スタッフ7人。タスキの色は藤色。主な陸上部OBは13年世界陸上1万メートル日本代表の宇賀地強(コニカミノルタ)、15年同代表の村山謙太(旭化成)ら。

(スポーツ報知)

2017年12月13日12:00 Copyright © The Yomiuri Shimbun