戦力分析

【箱根駅伝出場21チーム紹介〈13〉】城西大の個性派ランナー、菊地変身「箱根ライダー」

  • 大好きな「仮面ライダークウガ」の変身ポーズを披露する菊地駿弥(スポーツ報知)
    大好きな「仮面ライダークウガ」の変身ポーズを披露する菊地駿弥(スポーツ報知)
  • (スポーツ報知)
    (スポーツ報知)

 ◆城西大 前回不出場(2年ぶり14回目)=出雲不出場、全日本13位=

 前回の予選会で12位に終わり、2004年の初陣からの連続出場が13で止まった城西大は「新たな伝統」をテーマに掲げ、再挑戦する。昨季のエース菊地聡之(さとし、23)=現スバル=の弟、駿弥(1年)は、不本意な形で大学駅伝を終えた兄の思いも背負って箱根路を駆ける。「鉄道オタク」だった聡之に対し、駿弥は「仮面ライダーオタク」。兄と同じく個性派ランナーが城西大の再起の鍵を握る。

 前回はまさかの予選会敗退。当時、城西大に在籍していなかった菊地駿弥も1年2か月前の屈辱は身に染みて知っている。エースだった兄の聡之はチームトップの個人19位と奮闘したが、敗戦の責任を背負い込んだ。栃木・宇都宮市の実家でテレビ観戦していた弟は画面に映った兄の姿にショックを受けた。「あんな真っ白な顔をした兄を見たことはなかった」

 今春、兄と入れ替わりで城西大に入学。兄は1年6区6位、2年5区9位、3年2区7位の実績を持つ。「3回とも沿道で応援した。やっぱり最初が印象深い。箱根湯本駅前の大観衆の中、さっそうと駆け抜ける兄の姿に鳥肌が立った。僕も絶対に箱根駅伝を走るんだ、と強く思った」。中学3年生だった当時から4年。夢舞台が目の前に迫った。

 1万メートルの持ちタイムは高校生レベルだが、潜在能力は兄に劣らない。11月27日から今月11日まで沖縄・国頭村、本部町で行われた強化合宿では主力選手と遜色ない力を見せた。「ウチの秘密兵器です」と櫛部静二監督(46)は明かす。

 菊地兄弟をよく知る多田尚之主務(4年)は「2人ともタフな選手です。競技を離れれば、ちょっと変わっている点も似ています」と笑う。聡之は「鉄道オタク」としてチーム内外で有名だった。駿弥は「僕は鉄ちゃんではないです。実は…仮面ライダーが大好きです」とカミングアウト。「1号、2号、V3から最新のビルドまで全て見ています。全てのライダーの意志を貫く強さが心に響く。単なる子供向けではないんです!」と力説する。実家にはビデオ、DVDがダンボール箱10個もあるという。

 登録メンバー16人入りが決まった後、携帯電話が鳴った。「めったに連絡してこない兄が珍しく『良かったな。出番があったら頑張れよ』と励ましてくれた。兄の思いを感じた」。個性派ランナーは“箱根ライダー”に変身する準備を整えている。(竹内 達朗)

◆戦力分析

 エースは急成長した菅だ。全日本では主要区間の4区で東洋大・山本修二、東海大・関颯人ら強敵を差し置いて区間賞を獲得。埼玉・坂戸市の大学近くでの15キロ走では、1万メートル日本記録保持者のOB村山紘太(現・旭化成)が持っていた“コースレコード”を更新する44分47秒で走破したという。1、2年時は9区を担ったが、ラストはエース区間の2区を走る可能性が高い。

 前回、関東学生連合チームで8区を走った金子が、予選会20キロでチームトップの1時間1秒。箱根は1区を立候補する。櫛部監督は「登録16人の総合力は今までで一番。往路を1ケタ順位で折り返し、総合5位を目標に戦いたい」。再挑戦の箱根路で3年ぶりのシード、さらにはチーム過去最高の6位(10、12年)超えを目指す。

 ◆菊地 駿弥(きくち・しゅんや)1998年7月26日、栃木・宇都宮市生まれ。19歳。中学入学と同時に本格的に競技を始め、3年時に1500メートル全国大会6位。作新学院高では1500メートル北関東大会10位。今春、城西大経営学部に入学。趣味は仮面ライダーシリーズの観賞、研究。家族は両親と兄3人。聡之は3番目の兄。167センチ、51キロ。

 ◆城西大 2001年創部。箱根駅伝は04年に初出場。総合の最高成績は10、12年の6位。往路最高5位、復路最高3位。出雲駅伝は12年の9位、全日本大学駅伝は06、11年の10位が最高。部員は57人。タスキの色は黄色。女子駅伝部は98、00年の全日本大学駅伝で優勝。主なOBは11年大邱世界陸上女子マラソン5位の赤羽有紀子ら。

(スポーツ報知)

2017年12月22日12:00 Copyright © The Yomiuri Shimbun