電気自動車(EV)

技術開発促す環境規制

  • イラスト・スパイスコミニケーションズ(田川滋)
    イラスト・スパイスコミニケーションズ(田川滋)

 電気自動車(EV)の普及ふきゅうにむけて、自動車メーカーやIT企業きぎょうんだ技術ぎじゅつ開発などの動きが世界で急速に広まっています。

 電気モーターで車を動かし、二酸化炭素にさんかたんそはいガスを出さないEVに注目が集まる理由には、環境規制かんきょうきせいを強める各国かっこく方針ほうしんもあります。

 イギリスやフランスは、2040年までにガソリン車や軽油を使うディーゼル車の販売はんばい禁止きんしする考えです。世界最大さいだいの自動車市場で、深刻しんこくな大気汚染おせんなやまされている中国でも、来年から自動車メーカーに対して、EVや家庭で充電じゅうでんできるプラグインハイブリッド車(PHV)を一定量いっていりょう販売させる方向です。

 EV生産せいさんで先行する日産にっさん自動車は傘下さんか三菱みつびし自動車とんで性能せいのう向上を急いでいます。

 トヨタ自動車は、ガソリンと電動モーターで走るハイブリッド車(HV)の「プリウス」でエコカー技術をリードしてきたため、EVの量産りょうさん慎重しんちょうでした。しかし、8月4日、マツダとおたがい500億円ずつ出し合い、共同きょうどうでEVの技術開発に取り組むことを発表しました。

 ホンダもEV開発に本腰ほんごしを入れ始めましたし、海外勢かいがいぜいもドイツのフォルクスワーゲンが25年までに販売車の25%を電動化するとしているなど、EVをめぐり世界の自動車業界ぎょうかいは大きな転換期てんかんきむかえています。

 イギリスの調査ちょうさ会社によると、16年度に世界で生産された車のうち、HVは243万台、PHVは35万台、EVは48万台です。25年度には、HV2578万台、PHVは539万台、EVは8倍の370万台になると推測すいそくされていますが、各国での環境規制が進み、自動車メーカーがEV生産へ一気に転じる可能性かのうせいもあります。

IT企業も参入

 近年、自動運転の分野でも競争きょうそうはげしくなり、アップルやグーグルといったIT企業の参入さんにゅうも相次いでいます。自動運転に必要ひつような人工知能ちのう(AI)や高度なセンサーの開発が得意とくいだからです。

 EVの普及には充電設備せつび増設ぞうせつなどがかせません。EVが増えれば、その分多くの電気が必要となりますが、どうやって生み出すのかという課題かだい指摘してきする声もあります。

 自動車業界の最近の流れは「100年に1度の大変化」と言われています。国や産業界さんぎょうかいによる早急そうきゅう対応たいおうが必要になりそうです。