中学部活指針案

運動部練習 短く・少なく

  • イラスト・スパイスコミニケーションズ(佐藤加奈子)
    イラスト・スパイスコミニケーションズ(佐藤加奈子)

 中学校で運動部の活動を適切てきせつに行うための指針案ししんあんをスポーツちょうはじめてまとめました。長時間にわたる練習が、生徒せいとのけがや教員の負担増ふたんぞうにつながっているとの声の高まりを受け、過度かどな部活を改善かいぜんしようというこころみです。

 指針案では、運動部の活動で週2日以上いじょうの休みを作るようもとめています。時間も最大さいだいで平日2時間、休日は3時間を目安としています。

 指針案が作られた背景はいけいには、中学校の部活のきびしい実態じったいがあります。

 スポーツ庁の2016年の調査ちょうさでは、週に1日も休みのない学校は22・4%もありました。同庁どうちょうの17年の調査では最近さいきん1か月以内いないに「ケガをした・している」運動部員は、1日(平日)の部活が3時間未満みまんやくわりなのに対し、3時間以上は約4割でした。部活が長いほど、ケガの割合わりあいも高い傾向けいこうにありました。

 負担ふたんは教員にもかかります。文部科学省かがくしょうの16年の調査では、土日に「5時間以上」を部活に使う運動部顧問こもんの教員は24・4%で10年前の約2倍。最近では生徒や教員を長時間しばる部活を「ブラック部活」とぶこともあります。

 指針案は、こうした状況じょうきょうの改善が目的もくてきですが、運動部に力を入れる学校は、練習時間も重視じゅうしします。指針案の検討けんとう会議かいぎでは「2時間の練習は短すぎる」といった意見も出ました。

 指針案では、短時間でも指導効果しどうこうかをあげる方法ほうほうしめしました。科学的かがくてきなトレーニングを取り入れたり、各競技団体かくきょうぎだんたいが指導の手引を作ったりすることで、合理的ごうりてき効果的こうかてきな練習を広めたい考えです。学校外の指導員しどういんの活用や地域ちいきのスポーツクラブとの連携れんけい提案ていあんしています。

指導員学外活用

 文科もんか省は来年度、学校外の人が指導する「部活動指導員」を学校にくため、人件費じんけんひなどを教育委員会に補助ほじょする制度せいど新設しんせつする予定です。指針は今年3月に正式決定し、18年度以降いこう、全国の中学校で指針に沿った取り組みが始まります。高校でも指針を参考さんこうにすることが期待されています。

 過去かこにも旧文部きゅうもんぶ省の専門家せんもんか会議が「中学は週2日以上の休養日きゅうようびもうけ、土日の練習は3、4時間以内」とする部活指導例しどうれいを作りましたが、改善しませんでした。教育委員会や学校には、指針を守り、のびのびと運動できる環境かんきょう作りが求められています。

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