<フランス>狩猟スタイル扱う老舗「メテーズ」

 フランスでは、9月中旬から2月末まで狩猟の時期だ。ジビエ料理とともに、狩猟用のスタイルにも関心が集まる季節である。


 パリ中心部の高級品店が並ぶ地区にある「メテーズ」は、狩猟用の服や小物を豊富に取りそろえる。

 コートやジャケット、さまざまな動物をモチーフにしたネクタイ、革をあしらった水筒、銃弾用のベルト。所狭しと商品が積み上げられている。どれもカジュアルでありながらシックな雰囲気だ。

 メテーズの創業は1847年。当時、流行し始めた自動車旅行用の服などが専門だったが、週末に狩猟やゴルフなどを楽しむ時のカジュアルな服もそろえるようになっていった。一貫しているのは「伝統的」「本物志向」の品ぞろえだ。

 スポーツに関係するブランドと言えば、フランスではエルメスが代表格だが、40年以上にわたってオーナーを務めるアラン・フランセスさん=写真=は「流行やブランドにこだわらず、お客様が求めているものをそろえている」と語る。フランスやオーストリアなどで伝統技術を生かして製造された良質な商品を良心的な価格で提供するのがモットーだ。時代を超えて愛される定番商品も扱い続けている。

 顧客の中心層は40代~80代だが、中には親の代を引き継ぐ若い層もいる。狩猟をする夫のためにジャケットを選んでいたオーロール・ユエットさん(33)は、「ここの品なら間違いない」と話す。

 ファストファッションが世界を席巻しパリでもこうした店は少なくなったが、「見る目」を持った粋な客が絶え間なく訪れていた。

 (今津京子 ジャーナリスト)

2017年01月22日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun