<イギリス>コシノミチコさん 80年代の新鮮味

  • 新作を発表し、モデルと撮影に応じるコシノさん(中央)
    新作を発表し、モデルと撮影に応じるコシノさん(中央)

 ロンドンを拠点に活動するファッションデザイナー、コシノミチコさんが、1月初めに開催された2017~18年秋冬ロンドン・メンズコレクションで、新作を発表した。モデルを使い、大きなシルエットのコートや膝や裾部分に切り込みが入ったパンツなど、男女ともに着られるカジュアルな服を披露した。

 コシノさんは1973年にロンドンに移住し、80年代から20年以上、自身の名を冠したブランドでロンドンコレクションを中心に新作を発表した。80~90年代は週4日、クラブに通い続けたというだけあって、クラブカルチャーを反映したスポーティーでセクシーな服が若者たちに支持された。86年には日本に会社を設立し、「ミチコ ロンドン コシノ」ブランドで、ライセンスビジネスも展開している。

 そんなコシノさんだが、10年ほど前から、ロンドンコレクションで新作を発表しない時期もあった。「ファッションの流れが、オートクチュール的なものか、量販品のどちらかになってしまい、自分の出番がないと感じた」のが、その理由だった。

 ところが数年前から、デザイナーによる高級感のあるストリートカジュアルが人気となり、2015年からロンドンコレクションへの参加を再開した。

 コシノさんは1983年に、浮輪のように空気を入れて膨らませる「インフレータブル」の服を発表して話題を呼んだが、新作には取り外し可能なインフレータブルのフードや袖も登場した。80年代は空気が漏れやすいなどの問題もあったが、現在は素材や縫製技術が進化し、「理にかなったものが好き」というコシノさんも納得のできばえという。当時を知らない若い世代に新鮮に映るようで、新たなファンを増やしている。

 (若月美奈 ファッションジャーナリスト)

2017年01月29日 15時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun