<中国>春節に華やかファーコート

 旧正月(春節)を迎えた上海では、ファー(毛皮)を使ったコートが流行している。


 これまでコートと言えば、黒や紺など地味な色が定番で、寒さが厳しい上海では、着膨れするほど、たくさん着込んだ姿が冬の風物詩だった。ところが最近目立つのが、ピンクや青など色鮮やかなファーをフードなどにあしらったモッズコートだ。

 おしゃれな人たちは、中に着るのはシャツのみで、細身のパンツ、スニーカーなどを合わせた軽快な装いだ。ピンクのファーが付いたモッズコートを愛用する30代の女性は「コートの内側にもファーがふんだんに使われているので、中は薄着でも暖かい」と話す=写真=。

 見た目の派手さやかわいらしさも人気の理由だ。もともと上海の女性は、鮮やかな色を好む人が多く、装いに取り入れるのにも迷いがない。

 2年ほど前、中国で人気となった韓国ドラマが、この派手なモッズコートが流行するきっかけとも言われている。登場した女優が、イタリアのミリタリー系ブランドのボリュームたっぷりで色鮮やかなファー付きモッズコートを着ていたからだ。ちなみに、中国では、韓国のドラマや歌の影響で生まれた流行を、「江南ジャンナン」スタイルと呼び、このコートの着こなしもそのひとつだ。

 中国では、新しい年をおろしたての服や物で迎える習慣がある。「春節のセールでファーのコートを購入したい」と話す人は多く、人気は続きそうだ。

 (石川リエ、ライター)