<イタリア>新進気鋭のニットブランド…異色の2人組

 1月にイタリア・フィレンツェで開かれた紳士服見本市「ピッティ・イマージネ・ウオモ」で、「バッド・ディール」というブランドを見つけた。大胆なモチーフの色鮮やかなニットウェアで注目される新進気鋭のブランドだ。


 ファッションを本業としていない20代の男女2人組が手がける。男性のゾー・ヴェンチクゥアットロさん=写真左=は、幼い頃から家中の壁に自分の名前や絵を描き続けてきたアーティスト。15歳から、ブカレストなど世界各地の電車や地下鉄構内の壁面に絵を描くなどの活動を行う。一方、マリーナ・ルビーニさん=同中央=は物語を創作する文筆家だ。

 ニット製作は、モチーフのデザインから始まる。マリーナさんが創作する話に合わせ、ゾーさんが絵を描く。その後、マリーナさんが服の色や形などを決め、サンプルを作る。若いブランドゆえ、いつも製品化してくれるメーカーを探し歩いているそうだ。

 ジャカード織りで、大きく開いた口から舌を出した大胆なモチーフを描いたり、落書き風のグラフィティアートをあしらったり。黄緑や青など鮮やかな色をベースに個性的な絵柄を組み合わせたニットには、思わず目をとめてしまう力強さがある。商品を梱包こんぽうする、本の形をしたベルベットの箱も面白い。

 「顧客には、ファッションが好きで、自己主張の強い人が多い」と、2人は口をそろえる。398ユーロ。近々インターネットでの販売も始めるそうだ。

 (矢島みゆき ファッションジャーナリスト)

2017年02月26日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun