小町拝見

便利な宅配に感謝…俵万智

 「宅配(配送)業者さん、教えてください」というトピを見つけ、心優しい問いかけに、心から賛同した。再配達が大きな負担になっていると聞き、トピ主さんは「時間指定で確実に在宅」か「指定なし」か、どちらがいいかと問うている。配達員さんからの答えは確認できなかったものの(きっとお忙しいのだろう)、配達員さんを気づかうレスが次々に集まっていた。


 個人で宅配BOXを設置している人、コンビニ受け取りは負担が少ないようだという情報、時間指定(あるいは指定したのにいない場合)は有料にすべきだという意見、などなど。中には「再配達や悪天候の時には、缶コーヒーなどを差し入れている」という人までいた。

 ロンドンに移住した友人が「日本にいるときはネット通販はすごい!と思っていたけど、実はすごいのは宅配業者だった」としみじみ言っていたことを思い出す。日本の宅配サービスのきめ細かさは、おそらく世界一だろう。

 しかし、いくらなんでも、やはり、これは、配達する人が大変すぎる……という実感が、業界からも利用者からも出てきているのが昨今の状況ではないかと思う。

 ヘビーユーザーの私も、ささやかながら心がけていることがある。ハンコを持ってエレベーター前で待ち構えるのだ。「どんな恰好かっこうでもお姿でも素早く!」というレスがあって笑ったが、これも同じ感覚だろう。集荷を依頼することも多いが、自分宛てに配達があるとわかっている時は、それに合わせて集荷も頼むことにしている。代引きの時は、1円単位まで、お釣りのないように準備する。

 便利なのはいいが、便利を支えてくれている人たちに感謝して支える気持ちも大事にしたい。

俵 万智(たわら・まち)
 歌人。1962年、大阪府生まれ。24歳で出版した歌集「サラダ記念日」がベストセラーに。96年から読売歌壇選者。近著に「旅の人、島の人」(ハモニカブックス)など。