小町拝見

親友いてもいなくても…深澤真紀

 発言小町では「親友がいるのって普通ですか?」「親友って何人ぐらい?」など、大人にとっても親友がテーマになって久しい。「親友」とは何だろう。辞書によれば「互いに心を許し合っている友。特に親しい友」(大辞泉)だそうだ。親友とは「何でも話せる存在」「何があっても助け合える存在」だという人もいるだろう。


 私は子どもの頃から友達付き合いが下手で苦手だった。それでも小学校から高校くらいまでは、「親友を作らねば」と思っていたものの(親や教師からも親友を作れという圧力は強かった)うまくはいかない。大学生くらいからは自分には難しいと悟って、映画、漫画、旅行などについて話す、それぞれの「趣味友達」(それ以外の話はあまりしない)、仕事を始めてからは「仕事仲間」(友達ではなく仲間というのがポイントだ)と、適当な距離を保って付き合っている。

 私の場合は、相手を尊重するからこそ、何でも話すことや何でも助け合うことは難しい。それぞれのテーマについて、話す相手、助け合う相手がいて、場合によっては自分1人で解決することも多い(本を読んで解決することもある)。

 そして「女の友情だからもろい」のではなく、女の友情がうまくいっている人も多いし、男でも友情に向かない人もいる。男女で親友関係を結べる人もいる。また「SNSでつながっているのは友情ではない」と思うかもしれないが、かつては「文通でつながる友情」だってあったのだ。

 恋愛向きの人、家庭向きの人、仕事向きの人がいるように、友情向きの人も向きでない人もいる。親友は、いれば頼りになる存在だろうが、いなければそれはそれで気が楽だと思うくらいでいい。

深澤 真紀(ふかさわ・まき)
 独協大学特任教授、コラムニスト。1967年、東京都生まれ。2006年「草食男子」「肉食女子」を名付けた。著書に「日本の女は、100年たっても面白い。」。