小町拝見

食事に手をかけなくても…深澤真紀

 「台所に平均137分!?うそだろ?」という男性からのトピックでは、女性から「それくらいはかかる」「食事は基本」といったレスが多かった。


 たしかに日本の女性の家事時間は諸外国に比べて長い。背景はまず男性が家事をしないこと、そして女性がきちんと食事を手作りしなければいけないと思っているからだと言われている。一方で「ちゃんとできないから、もう菓子パンやカップ麺でいい」とあきらめてしまう人もいて、食事に関して二極化してしまっているのだ。

 手作りにこだわりすぎるでもなく、あきらめるでもなく、食事のバランスをとればいい。忙しい時はカット野菜を使い、総菜も栄養を考えて選ぶ。手作り派は少し手抜きして、あきらめ派は少し工夫すればいい。

 私は海外の家庭の食事を取材するが、アジアは外食やテイクアウトが多いし、ヨーロッパはハムとチーズとパンを買い、スープかサラダを作るだけだったり。子どもが小さい家庭でも、だいたいの栄養バランスをとればいいという発想だ。

 日本では「丁寧な暮らし」ブームが長く続いたが、最近は平野レミさんが長年提唱してきた「コロッケやギョーザは一つ一つじゃなくて、大きく作っても味は同じだよ!」という豪快なレシピが見直されたり、土井善晴さんの「ご飯と具だくさんのみそ汁で十分だよ」という「一汁一菜でよいという提案」がベストセラーになったりしている。

 私も普段の食事は、野菜と肉と豆腐を電子レンジで蒸したものや、野菜多めの丼物や麺類だけのことも。おいしいものや手の込んだものは、外食だったり、時間に余裕のある時の楽しみでいいのだ。

 深澤さんのコラムは今回で終了します。


深澤 真紀(ふかさわ・まき)
 独協大学特任教授、コラムニスト。1967年、東京都生まれ。2006年「草食男子」「肉食女子」を名付けた。著書に「日本の女は、100年たっても面白い。」。