小町拝見

サラダをごちそうに…俵万智

 初夏は、野菜が元気になる季節。私が短歌でサラダ記念日を「七月六日」に制定(?)したのも、サラダなら初夏がいいなと思ったからだった。


 「ごちそうサラダ教えてください!」というトピを見つけた。

 3人の子どもを持つお母さんの「豆腐のせたり、じゃこったりはしましたが、そろそろ手詰まりです。」という一言が、まことにリアル。ぞくぞくと寄せられる「一工夫のあるサラダ」のレシピが、どれも美味おいしそうで、読みふけってしまった。

 最近は、写真だけでなく料理の動画なども多く見かけるが、想像力を刺激してくれる「言葉のサラダ」も、いいものだ。

 不可欠なのは、もちろん野菜だが、ごちそうになるポイントの一つは、たんぱく質の投入にある。

 ゆでたしゃぶしゃぶ用の肉、ローストビーフ、グリルチキン、サーモン、刺身、ホタテ、エビ、卵などなど――。卵も、温泉卵にすると、ごちそう感がアップする。

 アボカドを、多くの人があげていたのも、大いにうなずける。森のバターといわれるコクは、あっさりしたサラダにリッチな味わいをプラスする。

 何を隠そう、私は大のアボカド好き。さまざまなアボカドサラダを試した結果、大事なことは二つと悟った。一つは、「わさび醤油じょうゆが一番あう」。もう一つは「食べごろの見極めこそ肝心」。

 しかし最近、トピ主さんに教えたくなるような、思いがけない食べ方に出会った。それは「焼きアボカド」だ。

 厚さ5ミリくらいにスライスしたアボカドをグリルする。そして、塩コショウ、オリーブ油をたらーり。単品でもサラダのトッピングでも、ばっちりです。

俵 万智(たわら・まち)
 歌人。1962年、大阪府生まれ。24歳で出版した歌集「サラダ記念日」がベストセラーに。96年から読売歌壇選者。近著に「旅の人、島の人」(ハモニカブックス)など。