小町拝見

「お金ない」アピールは逆効果…犬山紙子

 子どもの頃、テスト前にやたらと皆が「勉強全然してない」アピールをしたものですが、大人になるとそれが「お金全然ない」アピールになるんですよね。でもなんでわざわざそんなことを言うのでしょう?


 「お金ないアピールをする心理」というトピが立っていましたが、私も気がつくと口癖のように「お金が欲しい」「印税だけじゃとても食っていけない」などと言っており、これは一度向き合わなきゃいけない心理だなあと思ったのです。

 で、自分を省みて思ったのですが、その心理は二つ。「本当にお金がなくて共感してほしい」か「そんなにため込んでませんよ、敵ではないですよ」。今回のトピはどうやら後者のような気がするのです。

 後者は、嫌われるのが怖いタイプかもしれません。お金持ちってなんだか「自慢しい」のイメージがついてますから、バッシングが怖い。そこで「私は自慢するタイプじゃない、それどころかお金ないですから!」って言いたくなる。相手より自分が上だとアピールする「マウンティング」よりも、過度な腹出し行為(犬が服従する時のポーズ)なのではないでしょうか。

 でも、これもやりすぎると、鋭い人は「私が嫉妬すると思い、わざとお金ないアピールしている?」と感じ、「むしろマウンティング?」と思う人もいるでしょう。

 人に嫌われたくない、多くの人が抱く感情だと思いますが、それが過度に作用すると逆効果。どうせ嫌われる人には嫌われますものね、私ももうちょい力を抜こうと思うのであります。

犬山紙子(いぬやま・かみこ)
 エッセイスト、タレント。1981年、大阪府生まれ。2011年、ブログをまとめた著書「負け美女」でデビュー。雑誌やテレビなどで活躍中。今年1月に長女を出産した。