私の「発言」

(3)発言小町は「色っぽい知恵袋」…壇蜜さん

 ――発言小町を読んだ感想をお聞かせください。

 壇蜜さん)発言小町は「色っぽい知恵袋」と心得ています。

 ――発言小町に寄せられる悩みは、「仕事」「恋愛」「家庭」の三つが多いです。壇蜜さんが興味のあるのはどんなトピでしょう?

 壇蜜)興味というか、その三つがないとダイエットができないと、母が言っておりました。私もそう思います。人が膨らんだり、しぼんだりするのは「仕事」「恋愛」「家庭」が理由ですから。

 ――お母さん、ご明察です。発言小町では恋愛相談も多く寄せられます。壇蜜さんは友人に恋愛相談をしたり、されたりしますか?

 壇蜜)壇蜜になる前の私は、恋愛相談どころじゃなかったです。まず、人の話を聞かない。日銭を稼ぐために働く毎日で、友だちなんかいなくていいと思っていました。男性に対しても、愛とか深く考えていなくて、ただやさしく接しておけばいいのだと。やいのやいの言って干渉してくる男性は嫌だったので、私の仕事を理解してくれて妨げにならない人と付き合っていました。かなり、恋愛への体温が低かったですね。

 ――そういう恋愛観も世の中にはあると思います。発言小町でも、「愛とお金はどちらが大事?」というようなトピが立つと、お金がないと愛は続かないという答えも多く寄せられます。壇蜜さんは自分に正直なのでは。

 壇蜜)正直なのでしょうか? よく、賢者じゃなくて、損者と人に言われています。損ばかりしてるって。たぶん、人間と付き合うのに向いてないんです。だから、花や草や木や、熱帯魚や猫と共存しているのでしょう。

 ――発言小町に限らず「掲示板」についてどのようにお考えですか?

 壇蜜)最近は、ネットの中で人を擁護する力より人を傷つける力が強くなっているようで、そこが気になります。これからも「あいつが悪い、こいつのせいだ」と告発し合う、ネット自警団みたいな行為が増えていくのかなと思います。

 ――「発言小町」はだれかの役に立つ「掲示板」でありたいと考えています。すごく荒れているトピが、一つの好意的な書き込みがきっかけで、奇跡的な着地をすることもある。壇蜜さんの言う、人を擁護する力を蓄えたいと思います。

 壇蜜)発言小町という場がなければ、奇跡の着地も起こらない。それはきっと必要な場なんです。「みんな仲間、地球は一つ」みたいな、なれ合うだけではダメだと思います。傷つけたり、擁護したり、助け合ったり、いろいろな力が引き合う。その均衡を保つ場としての発言小町であり続けてほしいです。

(文・後藤裕子、写真・岩佐譲)

プロフィル

壇蜜(だん・みつ) 1980年秋田県生まれ。調理師免許を取得、冠婚葬祭の専門学校にも通う。和菓子工場、銀座のクラブホステスなど様々な職業を経験した後、2010年に29歳のグラビアアイドルとしてデビュー。2013年に映画「甘い鞭」に出演、日本アカデミー賞新人俳優賞受賞。著書に「壇蜜日記」「蜜の味」「エロスのお作法」「はじしらず」など。