スクールデイズ

ロシアに夢中 懸け橋目標…上坂すみれさん

聞き手・伊藤史彦

声優

  • 上坂すみれさん(園田寛志郎撮影)
    上坂すみれさん(園田寛志郎撮影)

 小学校から高校まで、鎌倉女子大学(神奈川県鎌倉市)の付属校で学びました。小学生の頃は、どちらかといえばおとなしくて引っ込み思案なタイプ。スカウトされて9歳から芸能活動を始めたのも母親に勧められたからで、仕事というより習い事の一つ、という感覚でしたね。

 読書が大好きで、面白いと思ったらとことん本やパソコンで調べていく、オタク的な性格でした。中学校時代は心理学に熱中し、フロイトやユングの本を読みふけりました。両親や学校の先生は、私の「好き!」という気持ちを尊重してくれました。

 高校1年の時、インターネットで偶然、旧ソビエト連邦の国歌を聞き「かっこいい」と思いました。ソ連の崩壊と私が生まれた年が同じ1991年だったことにも運命を感じ、ロシアやソ連の研究を始めました。ただ、「これ面白いよ」と級友にロシア革命の歴史を話しても、誰も理解してくれません。ネットの掲示板で、ロシア好きな人たちと感動を共有していました。

 「それほどロシアが好きなら」と、高校の先生に上智大学外国語学部ロシア語学科を勧められ、公募推薦で受験しました。「絶対、ここで学ぶんだ」と思い、ロシアの前衛芸術をテーマに小論文を書き、面接でロシアへの愛を夢中で訴え、合格できました。

 大学ではロシア語会話や帝政ロシア末期の政治を研究しました。ロシア語の演劇サークルに所属し、モスクワも訪問しました。北方領土問題もあってロシアは怖いイメージがありますが、等身大のロシア人は、はにかみ屋が多い。

 ロシアの女の子がアニメのコスプレをするとすごく似合いますが、彼女たちは「アニメの登場人物に似ている日本人に憧れる」と言うんです。サブカルチャーをきっかけに、私たちは親しみ合えます。声優として、日露の懸け橋になりたいと思っています。

 学生時代は、自分の興味を追究できる時期です。それは必ず、将来につながっていきます。周りからどう思われようとも、「好き!」を伸ばさないともったいないですよね。

プロフィル
うえさか・すみれ
 1991年、神奈川県生まれ。9歳から子役として活動し、2012年、テレビアニメ「パパのいうことを聞きなさい!」で声優デビュー。公開中の映画「劇場版 マジンガーZ/INFINITY」に出演。歌手としても、1月31日に9枚目のシングル「POP TEAM EPIC」を発表。

 (2018年1月25日付読売新聞朝刊掲載)