スクールデイズ

洋画や洋楽にワクワク…安河内哲也さん

聞き手・山田睦子

英語講師

  • 安河内哲也さん(鈴木毅彦撮影)
    安河内哲也さん(鈴木毅彦撮影)

 福岡県の岡垣町出身です。サラリーマン家庭の一人っ子で、地元の小中高校に通いました。友達と木に登ったり海で魚をとったり、伸び伸びと育ちました。

 そんな田舎での楽しみは、映画でした。週末になると、父が博多の映画館に連れて行ってくれたのです。小学生の時、「スター・ウォーズ」や「ジョーズ」などを見て、その面白さに「すごかー、たまがった(すごい、びっくり)」と衝撃を受けました。

 さらに中学に入ると、マイケル・ジャクソンやクイーン、ビートルズなどの洋楽に出会いました。日本では海援隊や「たのきんトリオ」がはやっていた時代です。かっこよさのレベルが違いました。

 レコードを録音したカセットテープを友達と交換して、何回も聞きました。当時、かっこいいと感じたものはすべて英語。「英語がわかるようになりたい」と思いました。

 ただ、学校の英語の授業は、和訳を書いて発表するのが中心で、全然ワクワクしなかった。教室に40人の友達がいるのに、その友達と話さず、ノートに和訳を写す授業は納得いかなかったです。

 英語でコミュニケーションを取りたいと思い、1年浪人して上智大外国語学部英語学科に進学しました。帰国子女も多く、半年間は勉強から逃げていたけど、2年生で米国に一人旅をしてから「何かしゃべらないと」という意識になりました。帰国後は、神父さんや外国人の先生をつかまえては話しかけていましたね。

 在学中から、塾などで英語の講師をしていました。4年生になるころ、「元気のいい先生がいる」と私のことを知った東進ハイスクールにスカウトされ、そのまま東進で講師を続けています。

 日本の英語教育は今、大きく動いています。授業も先生が話すのではなく、生徒がしゃべる授業に変えないといけません。私も約5年前から、生徒が話す授業に変えました。今では、英語の教員に授業の進め方を教えることもあります。皆に、ワクワクする英語を伝えていきたいと思っています。

プロフィル
やすこうち・てつや
 1967年、福岡県生まれ。大手予備校「東進ハイスクール」のカリスマ英語講師として知られる。学校や教育委員会の依頼で教員の研修などを行う一般財団法人「実用英語推進機構」の代表理事も務める。4月に「全解説 英語革命2020」(文芸春秋)を刊行するなど、著書多数。

(2018年4月26日付読売新聞朝刊掲載)