都会で消費 地方も活気…全国農業協同組合連合会

「地産地消の場作りたい」…石原 蓉子 ようこ さん 24

  • 「食材の産地が一目で分かるようにレストランの入り口に掲示しています」と話す石原さん(東京都中央区で)=大石健登撮影
    「食材の産地が一目で分かるようにレストランの入り口に掲示しています」と話す石原さん(東京都中央区で)=大石健登撮影

 2015年に採用され、全国農業協同組合連合会(JA全農)が全国で展開しているレストランや販売ショップなどを運営する部署に配属された。JA全農が民間会社に業務委託する東京・銀座と仙台市のレストランやカフェの計4店の管理を一人で任されている。

 野菜や食肉の仕入れ、メニューの考案、店で開く食材産地をPRするイベントの企画などが主な仕事だ。「4店とも食材は国産100%。農家と都会の消費者を結びつける場にしていきたい」とほほ笑む。

 今年1月、銀座のカフェとレストランで、秋田県名産の大根の漬物「いぶりがっこ」のフェアを実施した。新メニューとして、いぶりがっこを混ぜたポテトサラダなどを出すと好評だった。両店の一角で販売したいぶりがっこも、次々と売れた。「生産者も喜んでくれてうれしかった」と振り返る。

 銀座の2店には2日に1回程度、仙台の2店にも月に1、2回は顔を出す。来店客の様子をチェックしながら、どんなメニューを開発すると喜ばれるか、ヒントを探すことなどを心がけている。

 上司の小里司さん(45)は「自分が分からないことを周りから学ぶ努力を怠らない。生産者らからも頼りにされている」と評価する。

 栃木県出身。サラリーマン家庭で育ったが、農業に関心を持ち、東北地方の大学の農学部に進んだ。就職活動では、第1志望のJA全農の面接を受けた際、大学時代に農家や直売所など現場を訪ねて回った体験をもとに、実行力をアピールし、内定を獲得。金融機関からも内定が出ていたが、迷わずJA全農に入ることを決めた。

 「各地に直売所と地産地消の飲食店を核にした施設をつくり、都会の人も呼び込むことで、地方を活気づけたい」と意気込んでいる。(金来ひろみ)

全国農業協同組合連合会
 1972年設立。農畜産物の加工や販売などを行う。出資金1152億円。売上高などにあたる取扱高4兆6946億円(2015年度)。職員数7965人(16年8月)。本所は東京都千代田区。2016年度の新卒採用者数は207人。17年度は約230人を予定。

 (2016年10月25日の読売新聞朝刊に掲載)