客が楽しめる売り場作り…ライオン

「海外で自社の市場広げたい」…上道尚人さん 25

  • 営業用の自動車の前で「商談には自社製品を携えていきます」と話す上道さん(東京都墨田区で)=高橋美帆撮影
    営業用の自動車の前で「商談には自社製品を携えていきます」と話す上道さん(東京都墨田区で)=高橋美帆撮影

 2014年に入社。歯磨き粉や洗剤などを担当する営業本部に配属された。小売店に新製品の紹介や販売キャンペーンの提案などを行い、自社製品の仕入れ量を増やしてもらうのが主な仕事だ。

 昨年7月から大手スーパーの南関東地区の約90店を担当。店を回って買い物客のニーズをつかみ、地区本部の仕入れ担当者と商談する。「買い物客が楽しめることを第一に、売り場作りを提案している。他社に負けたくない」と話す。

 大手スーパーを受け持って間もなく、仕入れ担当者にライオンとして販売に力を入れたい洗剤を薦めたら、「あなたの意気込みが伝わってこない。『会社の指示だから』では買わない」と断られた。

 反省し、提案を通じて売れ行きにどんな効果を生みたいか、考えた上で商談に臨むようにした。また、何でも答えられるように、当日渡す資料に加え、過去の売り上げデータなど5倍以上の資料を用意したところ、仕入れ担当者から信頼してもらえるようになった。

 自宅はライオン製の歯ブラシやシャンプーなどであふれる。「使って確かめることで、自信を持って商談できる」と話す。上司の神岡敦さん(44)は「熱心に仕事に取り組み、販売目標額を達成している。人望もある」と評価している。

 就職活動では、身近な日用品や食品のメーカーを中心に応募した。面接では、大学のソフトテニス部の副部長として、リーダーシップを発揮した点をアピール。ライオンなど2社から内定を得たが、同社の事業内容に「人の役に立っていることが実感できそう」と思い、入社を決意した。

 同社はアジアの8か国・地域でも事業展開している。「国内で培ったノウハウを生かし、海外で自社の市場を広げる仕事に挑みたい」と意気込んでいる。(伊藤史彦)

ライオン
 1891年創業。歯磨き粉や歯ブラシ、シャンプー、洗剤、薬品、健康食品などを製造販売している。資本金344億円。売上高2538億円(2015年12月期)。従業員数2467人(15年12月)。本社は東京都墨田区。2016年度の新卒採用者数は69人。17年度は約80人を予定。

 (2016年10月4日の読売新聞朝刊に掲載)