カプセルに流行も詰める

バンダイ 常木麻衣さん 25

提案がヒット商品に

  • 「鳥獣机画」のフィギュアを手に「ヒットで自信がついた」と語る常木さん(東京都台東区で)=大石健登撮影
    「鳥獣机画」のフィギュアを手に「ヒットで自信がついた」と語る常木さん(東京都台東区で)=大石健登撮影

 大型スーパーなどに置かれているカプセル自動販売機。そのカプセルに入れる玩具の企画開発チームで働く。任されている主なターゲットは、若い女性だ。

 「SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)で流行を探ったり、休日も女性が集まりそうなイベントに足を運んだりしています。毎日が手探りですが、大変面白い仕事だと思います」

 2015年に入社。ちょうど国宝の絵巻物「鳥獣戯画」の特別展が東京で開かれ、SNSでも女性を中心に盛り上がっていた。6月、初めて臨んだ企画会議で、相撲を取るカエルやウサギなどをフィギュアにして販売することを提案した。

 とても驚かれたが、ユニークさが評価され、商品化が決定。飾って楽しめる上に、机の上でメモ用紙立てなどとしても使える「鳥獣机画きが」シリーズ6体が、翌16年に発売された。「かわいい」と反響が相次ぎ、続編として、ストラップ用のフィギュアなども発売された。

 「カエルの背中の模様など、墨絵の筆致を立体で再現するのに力を入れました。提案した商品がヒットして、本当にうれしかったです」

討論であがり性克服

 福島県出身。立教大学では英語劇サークルに入ったが、元来あがり性で、演じるのは苦手。裏方として舞台用のセットなどを作った。ものづくりに魅力を感じ、就職活動では玩具や文房具などのメーカーを中心に応募した。

 問題のあがり性を克服しようと、その場でグループ討論を行わせることが多いIT企業の説明会にも20社ほど参加。初対面の人と話すことに次第に慣れた。本命だったバンダイの面接では思う存分に話すことができ、無事内定を獲得した。

 「これからも自分と同世代の女性が喜んでくれる商品を出していきたい。将来は子供向けのおもちゃも手がけてみたいですね」(佐藤寛之)

内定までの軌跡

2013年12月 玩具や文房具、食品のメーカーなど約50社の説明会に参加。IT企業の説明会にも参加し始め、グループ討論ではあがり性の克服を目指す

  14年1月 約40社に応募。5社しか通過せず、「向いていないかも」と落ち込む

     3月 5社で面接が始まる。あまり緊張しないで臨むことができ、積極的に話す

     5月 バンダイから内定を得て就職活動を終える

バンダイ

 1950年創業。玩具メーカー大手。本社は東京都台東区。売上高は1523億円(2016年3月期)。従業員数は1224人(17年2月)。18年春新卒の募集人数は56人。新しいことに挑戦し続ける意欲を持つ人材を求めている。