レゴで伝える 科学の魅力

大阪大3年 新井亮さん 21

  • レゴブロックで作ったサックスの模型を手にする新井さん。「約1000個のブロックを使い2週間がかりで組み立てました」(大阪府豊中市の大阪大で)=守屋由子撮影
    レゴブロックで作ったサックスの模型を手にする新井さん。「約1000個のブロックを使い2週間がかりで組み立てました」(大阪府豊中市の大阪大で)=守屋由子撮影

展示に5000人集まる

 並べたり、積み上げたり、つないだり――。幼いころに夢中になった人も多いだろう。「レゴブロック」を使った作品づくりに取り組む「レゴ部」の部長を務める。2011年に設立され、大学の公認も受けた部には現在、学部生や大学院生約40人が所属。「サイエンスの楽しさを子どもたちに伝える」をモットーに活動している。

 年2回の大学祭では、レゴで作ったクレーンゲームやピンボールマシンなどを展示。昨年11月の大学祭では、5000人以上が作品を見に来たという。名古屋市の東山動植物園で人気のゴリラの等身大模型を、同市内の地下街で制作したこともある。

子ども向けの教室も

 子ども向けのワークショップにも力を入れ、展示会場で開くほか、小中学校に呼ばれることも多い。その際、必要なブロックをセットにした「制作キット」を持参し、ハンドルを回すと腕を上下させる人形や、モーターで動く四足歩行ロボットなどを子どもたちと一緒に組み立てる。

 「回転を上下運動に変換するなど、生活の中にある工学的な仕組みに触れてもらいたい。戸惑う子もいるが、自分で考える力を身につけてほしい」と気を配る。課題を完成させた子が「こうしたらもっと速く動く」と自分なりに「改良」を始めることもあり、「興味を引き出すきっかけになっていれば、うれしいですね」。

 群馬県出身。幼い頃からレゴブロックで遊び、「何でも作れる」奥深さに魅了された。小中学生の頃には、えとの動物をレゴで作り、写真を年賀状に使った。以降も、ロボットや楽器などの作品を作り続けている。

 大学では、基礎工学部生物工学コースで脳や神経など、生物の持つ様々な機能について学んでいる。大学院に進み、将来は研究職を目指すつもりだ。

 「レゴ部での活動を生かし、多くの人に科学の面白さを伝えられる人になりたい」と抱負を語った。(家城健太)

ブロック玩具 創造性育む

 ブロック玩具は創造性や論理的に考える力を養う教育に取り入れられている。名古屋芸術大は、ブロックを使った小学生向けのアート教室を昨年11月から名古屋市内で始めた。限られた部品を使って、思い描いたものを作る過程で創造力や発想力が培われるという。

 大阪教育大科学教育センターの仲矢史雄准教授は、ブロックでロボットを作って思い通り動かすことを目標に子ども向けのプログラミング教室を開いたことがある。「思い通りに動かすのに必要な条件や組み合わせを考えることで論理的に考える力が育つ」と話す。

レゴブロック

 デンマークのレゴ社が製造・販売するブロック玩具。様々な形や色のブロック同士をつなぎ合わせて、模型などを自由に作れる。レゴはデンマーク語の「よく遊べ(leg godt)」の文字を組み合わせた造語。1958年に今の形のプラスチック製ブロックが発売され、世界140か国以上で楽しまれている。