マニュアル車免許 男子の美学

  • イラスト・池田亮
    イラスト・池田亮

 「若者が自動車に乗らない」と言われますが、国の統計などによると、2015年で20~24歳の約8割が運転免許を持っているそうです。このギャップ感は、免許を取っても車を買わない若者が多いことが関係しているようです。学生も多くは「就職したら仕事で使うかもしれない」と考え、免許は取るのです。そんな中でも自分なりのこだわりを持つ学生はいます。

 以前勤めていた大学生協店で、自動車教習の申し込みに来た男子学生から質問を受けました。「マニュアル車とオートマチック(AT)車、どっちのコースがいいですか」。「AT車コースがお勧めですよ」と私。免許を取ってもAT車しか乗れませんが、学生たちの実家にある車はほぼAT。しかも、AT車は煩わしいクラッチ操作が不要な分、運転しやすいからです。

 ところが、男子学生が出した結論は「マニュアル車」。「だって、操作が難しいマニュアル車の免許を持っていたら、運転がかなりうまいと思われて、カッコイイじゃないですか」と笑顔で話してくれました。

 実のところ、私の経験ではAT車コースを申し込む女子は9割以上なのに対し、男子は約半数にとどまります。女性にはつまらなく映る「男の美学」かもしれませんが、私は結構好きです。(白石昌則・東洋大生協白山店長)